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東洋医学的キャラ講座
本日は、かなり多いとみられる「肝気鬱(かんきうつ)」
こんな人、みなさんも結構ご存知でしょう?
では早速
33歳女性
肝気鬱な彼女
隣の席の先輩は女性なのにあだ名が「昭和のオヤジ」
部内でも人を呼ぶときは大声だし、すぐカッとするし、
廊下を歩いていても、他の人が目に入っていないみたいでしょっちゅう人にぶつかっている。
いつもアチコチがコっているらしく、肩や首をグリグリしながら「あ~、がっつり揉んでもらいたい」ってつぶやいている。確かにテレビに出てくる、突然怒りだしてちゃぶ台をひっくり返す「昭和のオヤジ」みたいだ。
頭の回転も速くて、仕事のできる先輩のこと、アタシは尊敬しているけれど、扱いはちょっと難しい。
先輩は、打ち合わせを終えて席に戻ってくると、ため息。電話を終えてため息。そんな時「CO2削減です」って言うと、大抵は笑って「気をつけなくちゃ」って言ってくれるけど、一度、みるみる先輩の顔が青ざめて、しばらく口もきいてもらえなかったことがあった。その時は余程面倒なことがあって、冗談を返す余裕もなかったんだろうけど、それ以来先輩の顔が青ざめているときは、息をひそめていることにしている。
先輩の起爆装置は、他にもある。それは、話を遮られること。相槌を打つくらいならいいけれど、否定するようなことを言ってしまうと収拾がつかなくなる程怒り出す。話題自体は他愛もないことだったのだけれど、先輩が「遺憾」に感じている社内の風潮に対して話している最中に、うっかり「そうじゃないと思うんスよね」と言ってしまった新人君と、給湯室で大ゲンカになってしまったことがある。さすがに仕事上では反対意見を全部退けるなんてことはないけれど、先輩が遺憾に思っていることを語っているときは、「うんうん、そりゃイカンですねぇ」と相槌をうっておくのが一番いいのだ。シャレみたいだけど。大体、誰でも愚痴を語っているときには否定されたくないものだし。
一人暮らしの先輩が、もっともよく作るメニューは冷奴と湯豆腐。日本酒が好きなのかと思ったら、お酒には弱いみたいだし、お豆腐が大好きというわけでもないらしい。じゃあなんで冷奴と湯豆腐ばっかりなのかと聞いたら「薬味が食べたいの」という返事だった。薬味がたくさん食べられるから、お豆腐を食べるのだそうだ。それなら
食べるラー油みたいに、香味野菜をポン酢であえて「薬味のっけ丼」とかどうですか?と言ってみたら、翌日「ありがとう、のっけ丼おいしかったの~」と嬉しそうに報告してくれた。
昭和のオヤジって、ちゃぶ台をひっくり返したりして今で言う肉食系なのかと思ってたけど、そういえばちゃぶ台の上の夕食って、冷奴みたいな和食のおつまみとお酒だったかも。プロレスラーみたいな力の出し方は肉食って感じがするけど、居間でちゃぶ台ひっくり返すような力の出し方には、薬味で十分なのかも。と思ってみたりした。もちろんそんなことは先輩には言えないけど
解説
肝気鬱(かんきうつ)の特徴を、思い切り強調するとこんな人になります
女性のPNS(月経前症候群)は一時的にこんな状態になると考えて頂いても当たらずといえども遠からずです。身体的な不調としては、張る、という状態になります。胸が張る、肩が張る、背中が張る、おなかが張る
気がうまく巡らずに、ぱんぱんになった状態なので、ちょっとしたことで火山が噴火するように爆発します。
イライラしている人を表すのに、手でテーブルを小刻みに叩いたり、椅子の上で、何度も姿勢を変えたりという描写がありますが、あれも、張りきった状態が苦しいので、落ち着かずに動いているというわけです
対処
先輩が薬味を好んで食べているのは、香味野菜の気を散らす力を身体が求めているからのようです。
韓国では唐辛子も、うつうつとした時の気分を一気に爆発させる効果があるとされています。汗をかきますし、体温も上昇するので発散する、という感じはしますね
とにかく気が滞っているので、それを巡らせます
胸の両方の乳頭を結んだ中心部あたりにある「壇中(だんちゅう)」というツボを軽くトントンと叩く
上がって前に出ている肩を下して、後ろに引き、胸を広げる
体の側面を伸ばすようなストレッチをする
自分自身が楽しいと思えることをする
もちろん鍼灸や漢方
気を巡らせる疏泄マッサージも効果が期待できます