ずいぶん前に、アロマ&フィットネス ゆかぴゅあさん
から
「物事を決められない人」の話をリクエストされていたのを思い出しました
今日は、そうした症状を起こす証の一つ、胆鬱(たんうつ)です
東洋医学には診断と治療のために弁証という方法で方針を決めます
皆様よく御存じの「血虚」「腎虚」というのもその一つですね
しかし、これはおおまかな括りで、実際は臓腑の名前と症状の状態を合わせた
たとえば「心血虚」「脾腎陽虚」などとなります
タイトルの胆鬱(たんうつ)は胆鬱痰擾という証ですね
学生時代に勉強のため、架空のモデルを想定したもので実在の人物とは一切関係ございません
では、早速
胆鬱な僕
28才男性
1か月前、突然新規プロジェクトメンバーからはずされてしまった
課長からメンバーにと推薦を受けたのが約半年前
プロジェクトの企画から携わり、企画書の段階ではほとんど僕が挙げた素案に肉づけをしていくような作業で一次案がまとめられた
それなのに、1か月前、突然メンバーからはずされてしまった
入社以来初めての手応えのある仕事に、半年間は夢中だった
睡眠時間も削られたけれど、あのころは短時間でもぐっすりと眠れた
しかし、今頃、当時の不摂生のツケが回ってきたのか、最近ではめっきり顔色も黄色みを帯びており、常に口の中が苦い。仕事に夢中な時には気づかなかったが、やはりストレスが胃に来ているのかもしれない
課長からは、メンバーから外された件について、はっきりした説明はないが、どうやら上層部の派閥争いのとばっちりらしい。仕事に対する評価が二の次にされたことが悔しいが、今更どうすることもできない
会社にはかろうじて出勤しているが、小さな物音も気になって夜はほとんど眠れないし、最近では昼飯の弁当さえ選ぶことができず、長時間コンビニの陳列棚の前に立っていたことに気づいてハッとすることがある
解説
肝
と胆の病証は、切り離すことができないくらい密接に関係しています
肝、といえばストレスとの関連が深い臓腑
上の「僕」の場合もストレスが原因ですが、イライラしているというより、不安感や落ち着きのなさ、怯えなどの神経症状に類似したものが特徴的に現れます
胆は、また、決断をつかさどる臓腑ですので、これが失調すると、ものスゴク優柔不断になる場合があります。
脾虚
の場合も、お弁当選びには迷うのですが、脾虚が迷うのは「こっちもおいしそ~、でもあっちも~」なのに対し、胆鬱の場合は、どれも魅力的だと思うことができずに選べません
対処法
この「僕」の段階では、まだ心療内科には行こうと考えないか、ちらっと頭をかすめる頃かもしれません
おススメなのは
漢方薬
鍼灸
滞った気の流れをのびやかにする疏泄マッサージ
(宣伝か!、いや実際おススメです)