毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案を、池尾昌紀・池尾千里、夫婦でさせていただいています。
今週は、私・池尾千里が書かせていただきます。お読みいただけたらと思います。
カウンセリングにいらっしゃる方のご相談にも、とても多い、突然切り出される「離婚したい」宣言。
夫がある日、こう口にした時、妻であるあなたは、驚いたり、悲しんだり、腹を立てたり、呆れたり、いろんな感情に振り回されてしまうのではないでしょうか。
今回は、夫から切り出される、突然の離婚話について、お届けしたいと思います。
離婚の理由「大事にされていない」
離婚したい理由を問いただすと、「大事にされていないからだ」と言われたら、どうでしょう。
たしかに、夫を大事にできていなかったかもしれない。
子育てで忙しくしていて、または、仕事が忙しくて、何年も一緒にいるから、安心していた・・などなど、自分の日頃の態度を思うと、その通りだと後悔する方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、こんな気持ちも出てこないでしょうか。
子どもに手がかかるのは、しかたがないじゃない。
仕事が忙しいのも、一生懸命やっているけど、どうにもならない。
私にだって、余裕がないし、あなただって、私を大事にしてくれていない。お互いさまじゃないの。
一方的な、「離婚したい」に対して、妻の事情というのも、当然あるわけですよね。
でももし、妻であるあなたが、「離婚したくない」という意思がある時。
あなたの事情や言い分を越えて、夫の事情や言い分、気持ちに寄り添う必要がありそうです。
「別れる！」「離婚だ！」極論に走る理由
今回のように、夫が突然「離婚」を切り出す時、こんな気持ちになっていることが多いようなんです。
「別れるしか方法がない」
これは、どういうことかというと、夫婦のあいだに、何かしらの問題が起こったり、継続して起こっているとしましょう。突発的なものもあるかもしれないし、慢性的に、ふたりの間に横たわっている問題だったりするでしょう。
すると、その問題を、解決する道というのも、当然あるはずなんです。
今よりふたりの関係が良くなっていくための道を歩いて行くことも、できるのですが、
「いったいどうすればいいのか、さっぱりわからない」
「もう、きっとどうにもならない」
方法がわからないから、もう別れるしかない、離婚しかない、そんな風に結論を出していることも、多いようなんです。
そして、もうひとつ。
夫の中で、長く悩みや、我慢を抱えたまま、それが続いていた場合、我慢は心の中で、大きく膨らんでいき、もうどうにもならないくらいの限界に達して、やっと「離婚」という言い方で、表現することができた場合。
あなたが、再構築したいと思ったとしても、きっと、回復する時間のほうが、まずは先に、必要になるでしょう。
止まらない夫の悪い態度
これもよく聞くご相談のひとつです。
「離婚」を宣言した夫の態度がひどい、というものです。
私を責める言葉ばかり言う、話しかけても、反応してくれない、笑わない、目を合わせてくれない、食事を食べない・・などなど、悪い態度が続く時。
「俺は、怒っているんだよ」
ということをアピールしていることもあるかもしれませんが、翻訳すると「俺のこと、わかってよ」って言っているのではないでしょうか。
また、夫自身も気がついていないかもしれませんが、心の奥では、こんなふうに思っていると考えられます。
「助けてほしい」
「愛してほしい」
とても、そんなこと思っている態度じゃないですよね。
ですから、とてもわかりにくいんです。
でも、今の夫には、余裕がありません。
ほしいと言えず、わかってくれないあなたを、責めることしかできていません。
心底怒っていて、拗ねてしまっている状態だと、あなたからの言葉は、なかなか受け取ってもらえません。
届ける言葉はむずかしいけれど、あなたが今、夫の抱えている苦しみについて、理解を深める良い機会かと思います。夫が口にできずにいた、心の奥に隠した痛みは、近くにいたあなただから、わかることもあるはずです。
サポートを受けながら
夫の態度が頑なになっている時には、「時間がかかるかもしれないな」と、あなたの中に、余裕を持たせておくことが必要かと思います。焦らずに、ゆったり構えてみましょう。
そして、夫の方が、今のところ、余裕がなさそうですから、しばらくは夫優先で、いってみましょう。
このような状態でも、夫がまだ近くにいるのなら、できることは、たくさんはありませんが、あります。
家族間でもする、あいさつがあると思います。
「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえりなさい」「おやすみ」などは、相手が返事をしようがしまいが構いませんから、あなたからは、言うようにしてみてください。
また、もう少し言えそうだったら、「気をつけてね」「おつかれさま」「ありがとう」などもいいですね。
お部屋をきれいにしたり、美味しい食事を作ったり、ちょっと花を飾ったり、夫の居場所を整えてあげましょう。夫の居場所はここにあると、そういったことで、教えてあげましょう。
ただ、そんなふうに、あなたが一生懸命努力していても、夫の態度は、あいかわらず悪いかもしれません。いえ、おそらく、きっと悪いでしょう。ひどくなることもあるかもしれません。でも、構いません。続けてみてください。
そして、あなたが、傷つかないでくださいね。
そのためには、あなたのサポートをしてくれる人が必要です。
周りにいる信頼できる人に、話を聞いてもらったり、応援してもらったり、ただ聞いて、あなたの状態を、知っておいてもらうのも、心強い支えになるはずです。
カウンセラーでもいいです。伴走者ですから、となりに居てもらうような気持ちになれると思います。
ひとりにならないでください。
誰かとつながりながら、踏ん張るところですよ。
状況は、何かしら変化してくると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みなさまのパートナーシップ、応援しております。
来週１月１５日（月）は、池尾昌紀が担当します。
どうぞお楽しみになさってくださいね。
今年もまた、よろしくお願いします。
池尾千里
きょうだいなので、パーツが似ています。
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