「ダンスでせかいをひとつに」〜avandiadance(アバンディアダンス)〜のブログへようこそ
ウィーンからアルプスの街、インスブルックを経てドイツのリンダウからブレゲンツへかなり長い距離を列車で移動しました
ウィーンから長距離列車に乗ると、指定の座席は向かい合わせに4人掛けになっていて、私の前に中国人のおじさんが座っていました
おじさんは私を見て「中国人か?」と話しかけてきて、私が日本人と答えると「中国人に見える」と。
そこから約4時間、そのおじさん(宝林さん)との旅がスタートしました
宝林さんは台湾からウィーンに来て30年、画家であると同時に大学で絵を教える教授でもありました。
宝林さんは途中できれいなアルプスの山の景色になると、写真を撮り、その場でそれをハガキのサイズに絵を描いていました
わずか20分ほどでそれぞれ描いた絵がこちら
絵を描き終わったら、私に「ほら、写真を撮って」としっかりアピール
持っていた扇子も自分で描いたもので、これも写真を撮れと自らポーズ
“寛“
の文字か書いてあり、寛の下の文字は
“心”
なんだ、心が大切と話してくれました
オーストリアで、中国人のおじさんに“心”が大切と教わるなんて
でもおじさんの言葉にとても心が温かくなりました
おじさんはさすが画家らしく、列車から見える絶景ポイントを全部記憶していて、
「今からあっち側で絶景ポイントがあるから携帯持ってくるんだ早く一瞬だから」
「ほら、あの方向だ」
「撮れたか?次はこっちから山の上に教会が見えるから撮るんだ」
と、列車の中をおじさんについて、あっちに移動、こっちに移動、本当に忙しかったです
でもおかげで車内からこんな景色か撮れました
宝林さんのおかげで4時間の移動は本当にあっという間
インスブルックで、私が降りるのと交代で宝林さんのお子さんやお孫さんが乗って来て、おじさんが本当に嬉しそうな顔でみんなを出迎えるのを見ながらお別れしました
個性的で面白い、優しい宝林さんと出会えて良かったです
絵はくれませんでしたが
チロルの街、インスブルックは本当に本当に美しかったです
avandiadance代表 塚原亜紀