コロナ禍のステイホームに

 

犬や猫を家族に迎える方が増えたのを

 

ニュースなどで耳にしました

 

 

犬猫の価格は3倍ほどに跳ね上がり

 

産ませれば売れる

 

そんな状況になっています

 

でも…

 

せっかく迎えた家族なのに

 

犬猫への認識の違いや

 

飼育の大変さから

 

迎えた子が次々に飼育放棄されている

 

そんな悲しいニュースが聞こえてきました

 

 

思った子と違うから

 

大きくなってしまったから

 

ニオイがするから

 

言うことを聞かないから

 

おしっこを覚えないから

 

そして吠えるから

 

 

以上のような身勝手な飼育放棄

 

その子たちの命の先を

 

どう思っているんだろう…

 

 

信じたくないことだけど

 

中には自分の手で殺めてしまう人も…

 

手放す前に

 

殺める前に

 

どうかどうか読んでほしい

 

 

 

 

 

今、目の前にいる子の

 

初めてを思い出して下さい

 

 初めてその手に触れた瞬間の

 

温もりとやわらかさ

 

 小さな心臓の鼓動がトクトクと伝わって来て

 

 ドキドキした初めての抱っこ

 

 目が合って「よろちくね…」そう言って

 

初めて顔を舐めてくれた

 

 くすぐったい感触

 

 

まだ毛が生え揃っていないお腹は

 

薄い皮膚が1枚

 

 ぽっちゃりぽってり水饅頭のようなお腹に

 

 顔を埋めてチューをしたこと

  

 

乳歯が可愛く隙間だらけで生えていて

 

 「ここに永久歯が生えるんだな…」って

 

 ちょっとワクワクした気持ち

 

 

小さな爪がまだ柔らかくて

 

 初めての爪切りにとても緊張したあの瞬間

 

 

決めた場所で初めて自分から

 

 おしっこをしてくれた時の感動

 

 

 初めてのお風呂に緊張した日のこと

 

 

初めての散歩

 

 時々こちらの様子を見ながら

 

 誇らしげに歩けるようになったあの日

  

 

そんなたくさんの初めてを…

 

 

 今その子が成犬になって

 

思った以上に大きくなっても

 

 あの日と何も変わってはいない

 

 

生え変わった永久歯を見ながら

 

思い出して下さい

 

 大きくがっしりとした足を握って

 

思い出して下さい

 

 

その子の歯も

 

 大きく太くなった足も 

 

もじゃもじゃと毛が生えて

 

ツルツルでなくなったお腹の毛も

 

 毎日あなたが与えたごはんで

 

立派に成長出来たのです

 

 

老犬になって歯が悪くなって

 

 歯周病になっても

 

目の前にいる子は小さな乳歯だった

 

 あの時のまま

 

 

脚が弱って散歩に行けなくても

 

 おしっこが間に合わなくて粗相をしても

 

 一生懸命に教わったことをしようと頑張ります

 

 

病気になってしまったら

 

 自分の体の事を

 

きっと一番に分かっているだろうその子は

 

あなたに訴えています

 

 「病気になってしまったけど

 

 少しでも一緒にいたいから

 

 よろしくね」

 

 

それは初めて出会って

 

抱っこしてくれたあなたの顔を

 

 小さな可愛い舌でペロンと舐めてくれた時の

 

 「よろちくね…」です

 

 成犬になっても

 

 老犬になっても

 

 病気になっても

 

 

その思いをあなたが断ち切ることをしないで

 

 どうか最後まで一緒にいて下さい

 

 

今、目の前にいる子は

 

 あなたと違って一人で出掛けることもない

 

 

友達とお酒を飲んだり

 

おしゃべりしたり

 

 気晴らしのドライブもしない

 

 映画も観なければ

 

 美味しい物を食べに行ったりもしない

 

 

 あなたが与える場所が全てで

 

 あなたの与える食事が最高に美味しくて

 

 あなたの言葉だけを理解している

 

 あなたの与えた事だけしか知らない

 

けれど

 

 それだけでとても幸せなのです

 

 

 我儘を言う訳でもない

 

 ただあなたがずっと傍にいて

 

 一生愛してくれたらそれでいい

 

 そう思っている健気で純粋な天使です

 

 

だから一瞬でも

 

言うことを聞かないから

 

しつけが出来ないから

 

大きくなりすぎたから

 

クサイから

 

吠えるから

 

 病気の世話が面倒

 

そんなふうに思ったり

 

 お金が掛かるから手放そうか

 

 そんな思いになった時

 

 

どうか思い出して下さい

 

 その子との初めてを

 

 

家族として迎えられたその子が

 

大好きな家族と

 

楽しく幸せな時間を過ごせますように

 

 

最愛の子の最期の時を

 

 大好きなあなたの腕の中で迎えられますように

 

 心から願います

 

 

そして最期の時を

 

大好きな家族の腕の中で

 

迎えられた子は

 

本当にほんとうに幸せだと思います

 

 

 

 

*2018年12月に投稿した記事を

加筆修正し再投稿しました