先日4/25に、ミュージカル『アリージャンス』大阪公演を含めた全公演を終えることができましたことをご報告させていただきます。ご観劇の皆様、スタッフ・関係者の皆様、困難な状況もありましたが応援、お力添えありがとうございました。

東京公演まで演じた本役のマサト・マルヤマは、台本をもとに奥さんに尻にしかれるタイプとして演じておりました。とは言え戦前生まれの日本男児、一家の大黒柱として奮起するハートは大事に役作りしました。

妻のカオリ役は、ミュージカル「生きる」で“ヤクザと女”としてパートナーを組んでいた彩橋みゆさん。娘ペギー役は、同じく「生きる」で80歳のおばあちゃんを演じていた石井亜早実さん。なんとも面白い役変わり家族でした!息子トム役の大音智海くんは、実際に海外生活の長い帰国子女だそうで、いい意味で日本人離れした人懐っこさが日系二世の雰囲気にピッタリでした。

名古屋公演、大阪公演とタツオ・キムラ役を演じる運びとなりました。名古屋移動の前日に連絡が入り急遽の登板。アドレナリンで名古屋公演が終わるまで疲れ知らずでしたが、帰京してからはひたすらリラックスにつとめて大阪公演に備えました。

私がタツオ役にスライドしたことで、マルヤマ役にはスウィングの高木裕和さんが入って下さいました。高木くんは男性アンサンブル全てのパートをカバーできるよう稽古場から準備し、時にメインキャストのカバーまでこなしてくれていました。

マルヤマ家は父が二人に(笑)

確かな実力で役を全うし、日本初演の脚本を立体化させたキャストの皆さん。皆さん尊敬します。

終盤にきて、あらためてコロナ禍での公演であったことを思い知った形になりました。まず、主催のホリプロ様の感染症対策への取り組みとその結果に感謝いたします。また大阪公演を混乱のない上演へと英断をして下さった梅田芸術劇場様にも感謝です。そしてこのご時世に演劇を、またこの作品を必要としてお運び下さったお客様に心より感謝いたします。


最後にタツオ・キムラ役の渡辺徹さんのご回復を心よりお祈りしております。


松原 剛志