法医学って死んだ人の学問でしょ

生きている人を治す臨床医の方がまだ…

 

法医学は未来のための仕事

 

未来のための仕事?

 

私たち法医学者の仕事は

ご遺体を調べ 検査し

正確な死因を把握し

事実を鑑定書に書くことです

もちろんそこには犯人の感情や気持ちなんて書かれてません

ご遺体を前にしてあるのはただ

命を奪ったという

取り返しのつかない事実だけです

死因が灰になる前に

 



 

この不自然死究明研究所

通称UDIラボ

国の認可を受けた

全国初の死因究明に特化した研究所です

 

 




考えたことあるか?

永遠に答えの出ない問いを

繰り返す人生

今 結論を出さなければ

もう二度と

この人物がどうして死んだのかを知ることはできない

 

死んだやつは答えてくれない

この先も

許されるように

生きろ

 

 




これまで

多くのご遺体を見てきた

ご老人から小さな子供まで

いつも思う

なぜ この人は

死ななきゃならなかったのか?

 

 



罪のない人間なんているのか?

人なんて どいつもこいつも

切り開いて皮をはげば ただの肉の塊だ

死ねば分かる

 

 




死ぬのに いい人も 悪い人もない

たまたま 命を落とすんです

そして 私たちは

たまたま生きている

 




 

永遠の問いに区切りをつけて

未来を向けるように

できることをしたいんです

 

 

そういうやつを一人でも減らすのが

法医学の仕事なんじゃないのか?

 

法医学者として 何かできることがあれば

 

今やってる

 

 




 

毎日どこかで人が死んで

その分

誰かが悲しんで

人が人を殺して

憎んで

また悲しみが増える

 

 




 

絶望してる暇があったら 

うまいもの食べて寝るかな

行こう 肉

 

 

夢なんて

そんな大げさなものなくてもいいんじゃない?

目標程度で

給料入ったら あれ買うとか

休みができたら どっか行くとか

誰かのために働くとか

 

 

 

By 三澄ミコト中堂系久部六郎、神倉保夫