HSPの人はもちろん、うつ病、自律神経失調症、ACの人に共通して言えるのではないかと思うのが、「休むことへの罪悪感」。
HSPの人は、
「敏感さによって、人一倍疲れやすい」
という自覚のなさから。
うつ病・自律神経失調症の人は、
「自分は病気だから休まなければならない」
という自覚のなさから。
ACの人は、
「幼い頃から積もりに積もった疲労を癒さねばならない」
という自覚のなさから。
これらの“自覚のなさ”が、「休むことへの罪悪感」につながっているんです。
なぜなら、「自分は休む必要はないのに……」と思っているから。
インフルエンザで寝込んだ時は、当然、学校や会社を休み、布団の中でじーっと寝ています。もしそれでも会社に行ったり、家事をしたりしていたら、家族は「病気なんだから寝てなきゃダメでしょ!」
と言うはずです。
骨折している時は、無理は禁物。松葉づえをついて歩けるくらい、安定しないうちは寝ていますよね。もしそれでも無理して走ろうとしたら、「今は安静にしてなきゃダメ!」と言われますよね。
心のケアは、本当は最も大事なはずなのに、おろそかにされがちです。目に見えないから。
特にHSP、うつ病、自律神経失調症、ACの人には、心のケア、癒し、いたわりが物凄く重要です!!
上に書いたような“自覚”を持った時、治療・回復の8割は終わったと言っても過言ではないと思います。
それなのに、なぜか、HSPの人も、うつ病・自律神経失調症の人も、ACの人も、こぞってその“自覚”を持つのに時間がかかります。
時代や環境も関係しているのでしょうね。頑張っている人が偉い、休んでいるのは怠けものだ、仕事も勉強も成果を出さなければならない、休んでいるヒマなんて無い!と、思ってしまう世の中です。
でも、その結果、十数年も自殺者は3万人を超え、うつ病の人は増え続けているんです。心のケアや、心の交流が不十分なんです。
それでも「自分はまだまだ……」と思っているあなたへ伝えたい。
たとえば、小さな芽に水をやって、すぐにボワーっと大きくならなくても、毎日きちんと適度な水をやれば、力を蓄え、気づかないうちに大きくなっていくように、
毎日ちゃんと休養をとりながら、自分にふさわしい量の行動をしていけば、気づかないうちに自分は成長しています。
逆に、小さな芽を早く大きくしようとして、必要以上の水を与えたら、すぐに腐るか枯れてしまいます。
人間も、必要以上の行動をして、がんばりすぎると病気になってしまいます。
早く大きくしようとして、焦って必要以上のことをすると、かえってダメにしてしまうんです。
目に見える身体症状や、どこかが痛い、くるしい、なんとなくだるい、しんどい。
これは、小さな芽がしおれかけているように、身体が「行動が多すぎるよ、助けて!」と、叫んでいる警告です。
その警告を見逃さないで。
もうこれ以上、心と体を痛めつけないで。
自分で自分を虐待するようなことはやめて。
HSPである自分を、
うつ病である自分を、
自律神経失調症である自分を、
ACである自分を、
愛しい子供のようにあつかって下さい。
子供は今、身体症状が出ています。疲れているようです。
「しんどいなら、もう休もうね。」
「ゆっくり休むんだよ。」
「そんなに無茶しないで。」
「ちゃんと寝ていなさい。」
そう言葉をかけて、やさしく布団をかけて、よりそってあげて下さい。
絵本を読んであげてもいいでしょう。
ゆっくりとした音楽をかけてあげてもいいでしょう。
落ちつく香りを置いてあげてもいいでしょう。
あらゆる方法で、早く元気になるために、ゆっくり落ちつかせてあげましょう。
決して怠けさせているのではありません。当然のことをしているだけです。
あとは自然治癒力に任せましょう。大丈夫。