本日発売のSKE48新曲「前のめり」のMVを撮りました。

松井玲奈さんの卒業ソング、MVのラストは少し違う形を想定していたのですが、
あの玲奈さんの表情を見たときに、これがラストショットだと決めました。

ダンスリップシーンのラストテイク。
強い日差しと酷暑の中、ダンスリップを撮って行き、
最後の1テイク、これがラストテイクになるからと彼女達に伝えてカメラを回しました。
玲奈さんとメンバー全員で踊る本当に最後のダンスシーン。

卒業は悲しいこと、だけど踊り終えた後の、全てを出し切り満足した
清々しい彼女の表情からは、自分の決断を信じて先に進む強い意志を感じました。

そんな彼女の決意を目に焼き付けられるように、あの表情を最後の画にしました。


それと、玲奈さんの卒業ソングという事で色々と
考えてくれていた松井珠理奈さんも印象的でした。
玲奈さんと珠理奈さんの走っているシーンなんですが、下が砂浜に見えて、
実は貝殻や珊瑚の欠片などのコーラルサンドというもので、裸足で歩くと非常に痛いです。

あのシーン自体の意味合いは、見ている人達それぞれに解釈して貰いたいですが、
その中のひとつだけ書くと、SKE48として活動して来た道のり。
そこには楽しい事や、辛い事や、色々な事があって、今がある。

走っている時に感じる痛みも、彼女達の歩みの一部という事を珠理奈さんと話していたら、
だったら裸足が良いと彼女が言いました。

足下は映らないし、足の裏とか貝殻で切れてしまうかもしれないから
せめてテーピングでもと言ったのですが、それもいらないと。

そんな状況の中、カメラマンが追いつくのも大変な位の全力疾走。
多分、足の裏も切れて、痛みも相当だったはず、でもその痛みを乗り越えて
走る珠理奈さんを見て、彼女にとってのアイドルという道のりを肌で感じました。

メンバー全員の涙もそうですが、
必死に頑張っている人達の表情と言うのは魅力的ですね。

前のめりに、生きましょう。