先日無事、全ての撮影が終わった。
今回、品川ヒロシ監督『リスタート』に出演させていただいた。
きっかけは、以前出演した映画(『飢えたライオン』緒方貴臣監督)を品川監督が見てくださっていたこと。
品川さんといえば言わずとしれたお笑いコンビ「品川庄司」で一世を風靡し、
僕も名字に珍しい「品」という漢字があることから小学生の頃からことあるごとに
「品川くんですね」
と間違えられてきた。
その度に
「あ、品田です。"品物の品"に"田んぼの田"で…」と訂正していた。
全校集会で「シナガワ誠くん」
野球のアナウンスで「シナガワ誠くん」
と呼ばれることもしょっちゅうだった。
間違えられることには微塵も憤りを感じないぐらい、当たり前のように間違えられて来た。
「そういうもんだ」と名前の運命と捉えて生きてきた。品田として。
そして「品川」という名字を広めていたのは、品川さんだった。(ように思う)
最もメジャーな「品」を持つ者として、下手したら人生で1番意識してきた方だった。
それはもう名乗る度に。
(ちなみに現場では誰かが「品川さん」と呼ぶ度に僕も振り向いた。誰も僕のことを呼んでなかった。
"品田"と"品川"を聞き間違える人の気持ちが、初めてわかったような気がした)
最初に衣装合わせでお会いした時に、「この役は裏の主人公」だと話してくれた。
それほど大事な役を、品川さんは過去に出演した作品を見ただけでまだまだこれからの僕に任せてくれた。言葉ではなく、必ず芝居で返そうと意気込んだ。
実際お会いしたことがなかったので、どんな現場になるのか全く未知数のまま本読みから迎えていった。
一体どんな熱量で今回臨まれるんだろう、と思ったら最初からまず胸を打たれた。
数ある仕事の1つとしてではなく、品川さんは本気だった。
何かを守ってこなすんじゃなくて、文字通り最高の作品にするために捨て身で闘ってた。
無邪気さと言い換えても良いぐらい、作品に向かっていく姿勢は情熱的で、夢中になっていた。
撮影は移動を抜けば実質8日間、しかもロケ地は東京と北海道、資金集めも自分でやって、
僕も少しばかり映画を監督した経験があるから、その苦労は想像できる。死ぬほど大変だったと思う。
それでもその合間にも欠かさずSNSを更新し、時間が空くと話しかけにきて、場を和ませてくれる。(メイキングを自分で回してることもあった)
とんでもないバイタリティー。
ハードなスケジュールなのに現場の空気がものすごく良かったのは、品川さんが率先してそういう空気を作り出していたからだ。
そんな姿勢を示してくれたから、誰もが夢中になれる現場になった。
そしてそれは主演のEMILY(HONEBONE)も同じだった。
初めての映画出演で、自分でいっぱいいっぱいだったはずなのに、絶やさない笑顔と、全身で挑戦する姿勢。
主演は今ではEMILY以外考えられない。
この映画はそのまんま彼女の旅でもある。
不安定な道を、なりふり構わず全力で駆け抜けていた旅。
物語の枠を超えて、その挑戦に現実の僕らが動かされていった。
果たしてその先は…ぜひ、映画でご確認いただきたい。
まだまだそれぞれとのことを書きたいが、今日はここまでにして、徐々に公開が近づいたりしたらまた書こうと思う。
1人残らず、全ての関係者がこの作品を通じて良い方向に向かうようにと、心から祈った現場。
すごい瞬間がいくつもあった。
大先輩方からもたくさんのことを教わった。
ぜひ、ご興味が湧いた方はクラウドファンディングにもご参加ください。
残り23日
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素晴らしい方々とご一緒できました。
少し早いですが、公開までお楽しみにしていただけると幸いです。
多くの方にきっと、届きますように。