わたしです(^。^)

酢でむせることってありませんか?
動画サイトやレシピ本で手作りポン酢に憧れて作ったときに
温かい料理に使ってもむせなかったことに感動して以来、
毎年作り方を変えながらこの時期に仕込んでおります。


----材料----9.3ℓ分
溜まり醤油----3600cc
酢橘(すだち)果汁----1800cc
橙(だいだい)果汁----1800cc
柚子果汁----180cc
柚子皮----15g
みりん----1420cc
鰹節----30g
昆布----80g
トマト----大2個
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果汁が1升(1800cc)単位でしか売っていないので、お裾分けを前提に大量に仕込みます。

1)トマト水作り
①トマトを適当な大きさに刻みます。


②刻んだトマトを皮と種ごとブレンダーにかけます。


③②をシノワで濾します。
 ※絞りかすはカレーの隠し味などに使えます。


④③で濾した液をコーヒーフィルターで更に濾してトマト水の完成です。
今回はトマト2個でジャスト500ccが作れました。
 ※このときにフィルターの中身を掻き回したり絞ったりはせずに放置します。
  大体4時間くらいかかります。
  ③の工程を飛ばして一晩かけて濾してもいいです。
 ※出来上がったトマト水は琥珀色の透明な液体でグルタミン酸が大量に含まれています、トマトの味と香りはほとんどしません。


2)煮切りとアク取り
①みりんを煮切ります。
深めの鍋でみりんを中火にかけ、沸騰してきたら弱火にして5分ほどかけてアルコールを飛ばします。
 ※この分量で火を付けると1mほどの火柱が上がります。
 大変危険ですので決して火を付けないで下さい。
 絶対に強火にしないようにし、深めの鍋を使って下さい。
 万一火がついた場合は即座に蓋をして消火します。蓋の有る鍋を強く推奨します。
 ※蒸発したアルコールを吸入すると、どんなにお酒が強い方でも即座に悪酔いします。
 換気を充分に行って下さい。


②みりんを煮切った鍋に溜まり醤油を加えて火にかけ、沸騰したら弱火に3分ほどかけて浮いてきたアクを丁寧に取ります。
 ※醤油から出る灰汁は大量ですが、際限無く出ますので3分以上火にかける必要は有りません。
③アクが取れたら蓋をして室温まで戻します。

3)うま味の抽出
①みりん・溜まり醤油の鍋が室温に戻ったら、酢橘果汁と橙果汁を全量加えます。
 ※室温に戻っていないと、柑橘の香りが飛んでしまいます。
②そこへ鰹節と昆布を加えて24時間放置します。
 ※火にかける必要は有りません。

③鍋の中身をサラシかガーゼで濾し絞ります。

4)仕上げ
①濾したポン酢にトマト水を加えます。
②柚子果汁に柚子皮を入れてブレンダーにかけたものを加えます。

③瓶などに入れて冷蔵庫で1週間以上寝かせて完成です。

ということで今年も大量に出来ました(^。^)
華やかな柑橘の香りと酸味、溜まり醤油の濃い味
うま味と甘味のまろやかさ、後味も柑橘の香り。
酢を使わないのでむせにくく、市販品とはまったく異なる味です。
後半に続きます。


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ここから先は私個人のポン酢に対する考察ですので割愛可です。
もし再現を試みたい方がいらっしゃったら参考にして下さい。
参考にした元のレシピは、酸味を2種類以上使うことで味が単調にならないなど工夫が多数有り非常に興味深いものでした。
ただ、元のレシピの分量だと鰹節が100g以上入っておりまして鰹の香りが強く
特にしゃぶしゃぶなどに使うと鰹の香りが牛肉に合わず邪魔でした。
また、昆布から出汁がさほど出ていないようにも感じました。
かといってうま味が無いと角が立ちすぎて仕舞うので、どうしたものかと考えながら
うま味について調べ「うま味の相乗効果」を知りました。
2種類以上のうま味成分を混ぜると、感じるうま味が倍増するというもので、
相乗効果が現れ始める比率は
イノシン酸1~2.5% 残りグルタミン酸97.5~99% でした。
イノシン酸は少なくてもうま味の相乗効果が現れることを知り、
鰹節を極力減らして、出汁が出きらない昆布も同時に補うために
昆布と同じうま味成分を多分に含んだトマト水を加えてみたところ、
出来立てでもまろやかで美味しく邪魔だった鰹の香りが無くなりました。
今回は遊び心で、華の有る柚子の香りを隠し味にしてみました。