セラピーを受ける意味~田代まさしさんのニュースを読んで感じたこと | セラピスト菊川マリア公式ブログ

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心が晴れる「幸せ力」の育て方を伝えてます

最近、田代まさしさんが、
薬物所持容疑で逮捕されたニュースを読み、
依存症という病気について思いを馳せていました。

※田代さん本人は、
 「覚せい剤は自分の物でないと」
 容疑を否認しています。



私自身、摂食障害でした。

摂食障害も依存症と言われていますし、
私自身、その通りだなと思います。


今でも、自分のハマり症を自覚していますので、
意識的にスマホやSNSを見ない時間を作るなど、
何かに中毒しないよう気を付けています。



摂食障害は薬物依存と違って、
依存の対象が食べ物です。

私の場合、食べ物を買いに行って、食べて吐くという
一連のプロセスに依存がありました。



食べること自体は生きている人誰でもしますから、
田代さんのように刑事罰を受けて、
刑務所に入ることはなかっただけで。。。



田代さんのニュースをインターネット上で読んでいたら、
下記の記事に出会いました。

https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20191109-00150103/ 



元オリンピック体操選手・岡崎聡子さんの獄中手記です。

私も、最近知りましたが、
岡崎さんは薬物所持と使用の罪で、
何回も刑事罰を受け刑務所に入っているそうです。



読んでいて、本当に胸が痛みました。

岡崎さんの心の悲痛な痛み、
孤独感、寂しさ、自己嫌悪と恥の感覚などが、
私の中に入ってきて、
胸が張り裂けそうになりました。


薬物とまではいかなくても、
ほとんどの人が、
心の痛み、つらさを
何かを使って
まぎらわす、感じなくするという
経験があるのでは?


もちろん、私は薬物に乱用することを
肯定する、支持するつもりは
毛頭ありません。 



ただ、依存症って、
今の世の中全体に蔓延している
一つの症状だよなって思うんです。



今の世の中、生きづらいよ、、、

人生が、人間関係がしんどいよ、、、

自分に自信がないし、寂しいよ、、、

人の評価が気になりすぎて生きることが怖いよ、、、


そんな風に人の心が悲鳴を上げている
その表れなのかなって思うんです。


私が依存症から回復していく過程で、
出会ったのは、
発狂するほどの痛みを
心の中に抱えている小さな自分でした。



自分の存在は恥ずかしい、
この世界は危険で気を許すと攻撃される、
そんな風に思って、
心に堅い堅い鎧をつけている小さな私。



寂しさって、それが大きくなると、
耐え難いほど痛いんですよね。



その痛みをまぎらわすため、
私は食べて吐いていたのかな・・・と思います。



そして、それを止めることができたのは、
良い友達やカウンセラー、セラピストに出会い、
自己破壊的な方向にエネルギーを使うことから、
自分を大事にする方向にエネルギーを使うよう、
少しずつ少しずつ変わっていったから。



人との良い出会いに恵まれたのはラッキーでした。



長い自己開示はこのくらいにして、
本題に入ります。



みなさんは
セラピーやカウンセリングを受ける意味って、
何だと思いますか?



余談ですが、この仕事を始めた頃、母親に、
「アンタ、話を聴くだけで一万円も取って、
 詐欺罪で訴えられんので?」と言われたことがありました。



もちろん、人それぞれかと思いますが、
それを前提にして、私の見解を書いてみます。



セラピーやカウンセリングを受ける意味は
大きく分けて二つあると思っています。



一つは心の栄養補給。

もう一つは、同じパターンを繰り返すのをやめ、
新しいやり方を身につけるため。



もう少し詳しく解説してみます。



セラピストと相談者の会話というのは、
普通の日常会話と違って、特殊な面があります。



まずセラピストは、
相談者の心のつらさがやわらぐこと、
その手助けをするために、
セラピーの時間は存在しています。



セラピストは自分の時間とエネルギー、
それまでの経験と知識、そして感受性などを
相談者の生きづらさをやわらげるために使います。



結果はどうであれ、
それが心の栄養補給になります。



結果はどうであれ と書いた理由は、
セラピストやカウンセラーは全知全能の神ではないので、
相談者を助けることができないこともあるからです。

かつ、実のところ、
相談者の生きづらさをラクにすることができるのは、
相談者自身のみなのです。

セラピストやカウンセラーは
伴走することしかできないのです。





もう一つの意味としては、
セラピストという他者と出会い、
自分の困りごとを共有することによって、
新しい視点、新しいやり方を、
自分の人生にもたらすことが可能に
なるかもしれないということです。



「かもしれない」という回りくどい表現を使っている理由は、
やはり前出と同じで、
セラピストといえど神ではなく
100%、そうとは言い切れないからです。





人が生きづらさを感じる時って、
自分としては繰り返したくないのに、
どうしてもやめられない、繰り返してしまうパターンに
ハマっている時なのでは?
と私は思います。



例えば、 
中毒、依存症の一番怖い面、悲しい面は、
その心身への悪影響もさることながら、
同じことを長い間繰り返し、
貴重な人生の時間を
中毒や依存症に費やしてしまうということです。



私自身、食べ吐きしていた10年近くのことを思うと、
正直、もったいなかったなと思います。

当時の自分にとってできる
最高最善のサバイバル方法だったので、
決して否定はしませんが、
もっと他の方法を知っていたらなあと思うことはあります。 





このブログの読者さんは、
私のブログを読んで登録してくれた方が大多数です。

もしくは、無料診断・そのグルグル思考を止める方法はこれだ! から来てくださった方。



私のブログで、よく読まれている記事は、

◇蛙化現象の治し方

◇ぐるぐる思考を止める方法

◇幸せ恐怖症の治し方

などで、どれも繰り返したくないのに
繰り返してしまうパターンに悩む方向けた記事と言えます。
※私のブログは「菊川マリア ワードプレス」で検索してください。


人間だれしも不完全な存在ですから、
一人で悩みを解決する、心の傷を癒すには限界があります。



自分の知識や経験のみで、
悩みや心の傷に対峙しても、
なかなか上手くいかないことが多々あります。



そんな時、セラピストやカウンセラーという
他者の存在が、その知識と経験が、
同じことを繰り返してしまう
つらい轍から抜け出る助けになったりするのです。



私自身はそうでした。
私の話を聴いて、
カウンセラーがしてくれるフィードバックが
(アドバイスというよりフィードバックという言葉が近い感じ)
当時の私の視野や考え方を、
どれだけ広げてくれ、
どれだけ柔らかくしてくれたことか、、、



カウンセリングやセラピーで、
心の栄養をもらい、
堅い堅い心の鎧に気付き、
それを外す術を知り実践したからこそ、
今の私がいると思います。





長くなってしまいましたが、
これを読んでくださった方一人一人が受け取れる分だけ、
受け取ってもらえたらなと思います。