甲状腺ガン検査縮小について、おしどりマコさんの話③(拡散希望) | フクシマンの福島リポート(郡山市)

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3.11以降放射能に汚染され福島は変わってしまいました。子供は自然で遊ぶことで成長してゆきますが原発は子供達から泥んこになって遊ぶ機会を奪ったのです。子供達に何がしてあげられるのか?もっと考えるために、福島を生きる、フクシマンが福島の今をリポートします。

郡山市の池田雅之です。
昨日から、甲状腺ガン検査縮小について、おしどりマコさんが学習会が話してくれた内容を書き起こしています。
長文のため、3回に分けて投稿しています。
よかったら読んでください。

https://www.youtube.com/watch?v=IVjRL0n_FVM
(「おしどりマコ・ケン講演会」子ども脱被ばく裁判第6回期日学習会より)

(②からのつづき・・・)

・取材をしていて感じるのは、(甲状腺ガン検査縮小や)様々なことは、政治的な判断で決められて行っているということ・・・

・それを一番感じたのは2012年世界経済協力機構原子力機関の国際シンポジウムの時だった

・そこで仲良くなった国立科学医療研究所の研究者の方が、このシンポジウムの目的を教えてあげると言った。

・研究者

「これまで原発は事故を起こらないという前提でセールスをしてきた。

しかし福島で爆発がおこって、今までのように事故がおこらないという前提でセールスをすることは難しくなった。

今後アフリカやアジアでは、50基の原発が新設されることが決まっている。

今後は事故が起きても大丈夫ということでセールスをしてゆく。

そのために福島の人たちが、自分の手で住んでいるところを除染して、住み続けるということを世界にアピールするのがとても重要になってくる」

と言っていた。

・他の研究者に聞いても、

「広島と長崎に原爆が落ちて、被ばくの恐ろしさをわかっている日本が、
『原発事故が起きても、住民は住み続けられる。大丈夫』
と発信するのは原子力業界にとってとても意味のあることです」

と言っていた。

・だから、健康調査をしないことや、甲状腺ガン検査を縮小することには、とても政治的な意味があると感じている。

・原子力業界は、事故がおこっても問題のない前提として、

事故が起きても汚染地域の人は年20ミリまで子どもや妊婦が暮らしていても、

健康上の問題はでてこないというポジティブケースとして、

福島を扱おうとしていることを、取材をして日々感じている。

・ここで私たちが黙ってしまうということは、

被害者であるだけでなく、

世界に対して加害者になってしまうことだと思う、

・これはDAYSJAPANの元編集長である広川隆一さんに聞いた話だが、

チェルノブイリで子供の甲状腺ガンと放射能の因果関係が認められたのには秘話があり、

壮絶な戦いをして、小児甲状腺がんを認めさせた人がいた。

・チェルノブイリの原発事故後、子どもの甲状腺がんが増えても

「被ばくの影響ではない」とされていた。

・しかし、ベラルーシの甲状腺ガンの専門医の女医さんが、

明らかに子供の甲状腺がんが増えていると感じ、

しかし、このままだったらこのことが葬り去られてしまうと思い、

ポケットマネーでスイスの世界的に有名な甲状腺ガンの権威を呼んで、

自分の患者を見せて、論文を書いてくれと依頼した。

・その権威ある先生が論文を発表したことで、世界も無視することができなくなり、

子どもの甲状腺ガンを調べようという機運が生まれ、

因果関係を認めさせたという歴史がある。

・でも、そのポケットマネーでスイスのお医者さんを呼んだベラルーシのお医者さんは、

その後消息が分からなくなってしまった。

・広川さんが連絡を取ろうと思っても、
「ずっとバカンスに行っている」といわれ、
連絡が取れなくなってしまった。

・チェルノブイリで、小児甲状腺ガンと放射能の因果関係が認められているのも、

命がけで認めさせたお医者さんがいたんだよということを、私は広川さんから教わった・・・

(書き起こし おわり)

貴重な情報を取材して下さったおしどりマコさん
貴重な動画をアップしてくださった三輪さん
学習会を主催してくださった「子ども脱被ばく裁判」のスタッフの方々
本当にありがとうございました。
学習会の動画を見て大きな勇気をもらいました。
私も甲状腺ガン検査縮小の動きに対して、
今できることを、精一杯行動してゆきたいと思います。

郡山市 池田雅之