最近はこのブログでも息子の話題が少なくなっています。
理由は昔ほど書くことが無いんです。これは決して悪い事では無くて、息子の特別支援教育について支援学校の対応が完璧なので心配しなくて毎日を過ごしているからです。

ただ今回は久しぶりに息子の事について書きます。
小学校に入り、半年になろうとしています。今は前期も修了して、10月からの後期に備えて秋休みになっています。先日、学校から初めての通知表が届きました。
ギッシリと書かれていた真輝の行動特性。先生方はシッカリと真輝を観て療育していることが伝わってきました。
また前期で撮った様々な写真もCDで1人1人オリジナルのアルバムを制作してプレゼントしてくれました。
まさに「療育とは丁寧な子育て」だと感じました。
このように真輝はとても丁寧に教育をされていることが伺えます。

学校も慣れてきて「まぁ君。学校楽しい?」と聞くと即答で「楽しいよ!」と言います。
しかしある小さな問題がひとつ起きています。
それが学校へ行く通学バスの中での出来事です。

支援学校はご存じの通り、小学校1年生から高校3年生までが、同じ学校へ通います。
年齢だと6歳から18歳まで。
体の大きさも全然違います。

そんな環境のなかで同じバスに乗車している、ある中学生の男の子(A君)が居ます。
A君は真輝よりもすごく体も大きく、自閉的傾向が強い知的ハンデを伴う発達障害のようです。

このA君はあまり他人に関心を示す事が無い子みたいですが、真輝には関心を示してくれるようなんです。
真輝がまだちっちゃく見えて可愛いく感じているんでしょうね。
ただ、あまり人に対しての接し方がよく分からないA君。
真輝がバスに乗ると頭突きをしてきたり、急に腕を掴んできたりするようです。

真輝からすると突然、自分よりずっと体が大きなA君がいきなりアタマをもって頭突きをしてくるとビックリしてしまいます。
そこで驚いて怖くて泣いてしまったようです。

バスの介助員もその光景を何度か?見たこともあり、現在ではバスの席も配慮して、A君から遠ざけて座っているようです。

私はこの話を妻から聞いて、ある事を考えました。
それは「A君は決して真輝を苛めている訳では無い。関心があると思う。でも真輝からすればA君が怖いという気持ちがある。それだったら、今度学校で機会を作って、バスの中ではなく、学校の体育館などでA君と真輝を一緒に会わせて遊ばせてみてはどうか?」と提案しました。

これには根拠があります。
それは「怖い」と思った事に対して遠ざけたり、苦手意識をもったままでずっとそこから避けていては、これから大人になった時に、苦手な事があるとすぐに逃げてしまう行動をする。
でも、これから全てが自分の思い通りで、興味ある事だけでは生活ができないので、苦手意識の克服をさせたいと思ったのです。
ただ突然、その行動をする事もできないし、ボクや妻がいると頼ってすぐに甘えてしまう。だから学校という環境で、教員がキチンと観ている状態で、A君と真輝を会わせて、そこで「A君は怖い人じゃない」と思えるようにしたいと思いました。

学校の先生方やバスの介助員は、やはり「ケガを負わせてはいけない」と一番に安全面を考えてくれています。しかし、私は苦手意識の克服と「決して怖いことではない」と真輝に少しでも感じて欲しいと思っているのです。
このような事は問題があった時にこそできる療育です。
そう感じました。

早速、先日私が学校に行って、真輝の担任の先生にこの事を伝えました。
先生もA君とのバスでの出来事は知っていた様で説明も簡単に済みました。
先生は「ではA君の担任の先生と協議して、出来るのであれば、やってみたいと思います」と言ってくれました。
またこの先はどのような展開になるか分かりません。
ただ仮にそれでもダメだったら、また次の対策方法を考えれば良いと思っています。
どんな時でもこれからの人生の道のり。必ずや苦手なものや不得手なものはつきものです。

障害があるからと言って、そこから避けていてはいつまでも自立という道は拓きません。
また大人になってからこの療育をするというのは難しいと思います。
だから、まだ柔軟に対応できる6歳という年齢だからこそ、ひとつ壁を乗り越える訓練をしてほしいと思っています。
でも先生方からすると緊張しますよね?「もしケガをさせてしまったら?」と考えてしまうと思います。
でも真輝は私の息子。多少のコブやちょっと叩かれた程度であれば、親がキチンと愛情を持ってケアすれば良いと感じているので「チャレンジ」という事で取り組んで頂ければと思っています。

挫折より成長を楽しみたいと思っています。