総社市の片岡市長と懇談3 からの続きです。
この懇談についてのブログは今回が最後になります。

質問した内容の続きです。


質問した内容
3.片岡市長と障害者との縁
4.総社市の発達障害の支援


3.片岡市長と障害者との縁
私「片岡市長が障害者に対しての思いがとても強く感じますが、何かご縁があるのですか?例えばご家族にいらっしゃるとか・・・」
市長「私の身近な身内の中には特に大きな障害を抱えているという人は居ません。縁というか、一番印象に強いことは、私が真輝君位の年齢位の時だったと思います。昭和40年頃ですね。地元で友達と外で遊んだりしていた時、ある家の裏庭に、今で思えば重い知的障害のある子どもが裸同然に、鎖で繋がられて縛られていたんです。みんなでその子を見に行くのを「からかう」ようにして見に行ったのですが、当時、私と同じ歳くらいの子どもが裸になって鎖に縛られて、家の後ろに隠されていたんですね。昔は障害をもってしまうとそのように座敷牢に入れたりとか、障害を隠し世間から遠ざけてしまう風習があった。子どもごころにその状況を見たときにとてもショックを受けました。「なんでこういう事をしてるんだろう?」と。それが今でも強く印象に残っていて・・・。今では時代が違いますが、その子を助ける、助けられる立場になっているのであれば、そういう社会の仕組みから遠ざかってしまったような人たちでも、就労という形で、社会の中で共存できる社会環境をつくりたいと感じているんです。それが「仕事」という形で現れて社会に組み込まれるのであれば、就労への支援ではないのかな?と感じました」


私「ちょうど私が生まれた頃ですね。私もなんとなくそんな時代や雰囲気を覚えています」
市長「真輝君を先ほどから拝見していて、発達障害の子どもを見ていても、何か特別な才能があったり、もしかしたら私たちより社会貢献ができる能力があるのかもしれません。そう考えていた時、これらは「発達障害のある方への就労にもチカラを入れていかなければならないと感じた。今日はたまたま午前中に、アナタのように例のコラムを読んで感銘を受けたと言って、日本IBMの橋本会長がこの小さな町の総社市までわざわざお出でになり、偶然にもその発達障害の人たちの就労支援について懇談したのです。そのタイミングで、真輝君とお父さんが来られて、そして私が真輝君と出会えたので、これは本当にタイミングを感じています。」


その他、日本IBMの橋本会長と片岡市長の懇談については色々とお聞きしましたが詳しくは割愛します。

市長「まぁ君。君は本当に記憶力が凄いね。さっから見ていると、色々な可能性のある発想力があるように感じるよ」
私「真輝はまだどういう能力があるか分かりませんが、得意なものは、一度通った道はかならず覚えているのです。ですから来た場所は、一人で歩かせても大丈夫です、ただ一人でウロウロしてしまうので、親とは迷子になりますが、道に迷うことはありませんので、さっきから好き勝手に歩かせています(笑)」

真輝は懇談で飽きたら、市長室を出て市役所内をくるくる廻ってまた帰って来て・・・を繰り返していました。



4.総社市の発達障害の支援

ここからは市長と私と、発達障害支援コーディネーターの方や就労支援の方々も交えての会話になりました。
私「いま総社市には、発達障害を支援する親の会というのは存在していますか?」
コーディネーター「私たちが知る限りでは、発達障害に特化した親の会というものは存在していません。もしかしたら数人の親で集まっているもしれませんが、別の障害者支援団体と共に活動しているようです」
福祉職員「総社市では、発達障害というものがまだ目立っていないというか、潜在化しています。知的な遅れがある場合は知的障害者として、ケアを受けたり、支援を受けたりしていますが、知的な遅れが無い高機能圏での自閉症や発達障害はまだ目立ったものがないのです。もしかしたら教育の現場では色々な問題があるかもしれません。ここについては今後、教育の分野とも連携して特別支援教育について確認していくつもりです。」


この総社市のような、発達障害児に対する面は、地方によくある、知的遅れの無い発達障害児の潜在化であり、2012年末に文科省が推計したデータにある通6.5%が何ら特別な支援を受けられないまま過ごしているという状態のひとつです。
ここで大都市と地方との障害に対する地域格差を実感しました。

埼玉県内でも地方に行くとこのような傾向が見受けられる地域はまだまだあります。
市長「でもね。実際に全体の統計をみても私たち市の立場としては気が付かないけど、発達障害に対する特別な支援が必要としている人は居ると思うのね。こういうところにどんどん入っていって、早期支援が必要になってきますね。総社市も次の課題としては、発達障害への支援だと思っています。」と言われました。



他に色々な話を、職員やコーディネーターの方としましたが、これについては割愛いたします。
そして片岡市長から「また総社市に来て下さい。そして一緒に発達障害への支援について協力してください。お父さんが率先して取り組まれることはとても大切です。オヤジのチカラ待ってますよ」と伝えられ、最後に真輝と3人で記念撮影をしました。

1時間以上に渉る懇談のなかで、様々な勉強をさせて頂く事が出来ました。
ご多忙のところ、片岡聡一市長にはお時間を拝借いたしました。
この場をお借りして深く御礼申し上げます。


*末文になりましたが、以前のブログでも記載したとおり、この片岡市長との懇談内容については、文責はすべて私個人の「マサキング」にあります。本件内容については総社市へ確認する事はお控え下さい。