私が自己受容に行き着いたのは、
笑っちゃうほど、
いや笑うしかないくらい、現実がひどかったから。
あの頃は、なにもかもうまくいかなくて、
藁をも掴む思いで、
なんとかそこから抜け出したくて、
自己受容に取り組んだんです。
そして、取り組んでいくなかで、
だからうまくいかなかったんだということが少しずつわかってきました。
そう、原因はすべてわたしの中にあったんですね。
わたしはどちらかというと、
願いは叶いやすい方でした。
やりたいと思ったことは、たいがい叶ってきたし、
行動は人一倍してきたという自負がありました。
そう、ある意味、優等生タイプだったんです。
でもね、そこにはいつもネガティブな感情がありました。
誰かと比べて自信をなくしたり、
サービスを出せば集客に一喜一憂したり、
恐れや焦りが起点で動いていることもたくさんあった。
そんなネガティブという爆弾を持ちながら、
それを押し込めることでしか前に進む方法を知らなかったんです。
だからいつも自分の土台はどこか不安定なままでした。
そして、ある日を境に、
今度は、自分が積み上げてきた現実を、一つひとつ壊し始めている自分がいました。
それはまるで、
地震によって崩れていく建物のように。
そして、何もなくなった時に初めて、
その土台の大切さを痛感したんです。
そして、もう一度、一から自分の土台を創り直すことから始めました。
ずっと見ないふりをしてきたネガティブな感情をひとつひとつ拾い上げ、
そうかそうか、そこにあったのかと認めていく作業は気が遠くなるくらいたくさん出てくる日もあったけれど、
それを繰り返していくなかで、
ずっと埋まらなかった自分の内側が確実に満たされていくのを感じ始めました。
そしてそれは次第に、自分への信頼に変わり、
夢も希望もなくして、ぽっかりと空いていた心の中には、いつしか希望という名の光がじんわりと広がっていくようになっていきました。
昔はね、ネガティブな感情なんて早くなくなればいいって思ってたんです。
だけどね、今は、ネガティブな感情が出てきたら、
変化の兆しと思っています。
だって、ネガティブな感情は受容することで、味方のエネルギーになってくれるから。