Q&A77 ☆AMHが増えました♡ | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 36歳、去年AMHを測定して0.79 ng/mL だったのですが、先月測定したところ、2.71 ng/mLに上がっていました。AMHが上がることはあるのでしょうか。通っている不妊治療専門院でも、不思議にしていたので、検査の間違いじゃないといいのですが・・鍼治療に通い出したので、その影響もあるのでしょうか・・・今月4回目の採卵を控えていて、AMHが上がったからといって、卵の質が上がるわけではありませんが、少し期待してしまっています。

A AMHの数値の変動については、いくつかの記事をすでに書いていますが、増加することは十分あります。AMHは残りの卵子の数を現しているのではないからです。AMHは「現在供給されている」卵子の数を示しています。供給量は様々な要因によって変化します。
低下する場合:ピル使用中、ビタミンD低下、男性ホルモン低下、黄体後期、25歳以上
増加する場合:FSH/hMG製剤使用、ビタミンD増加、男性ホルモン増加、月経中、25歳未満

☆下記の記事を参考にしてください。
ピル/FSH/hMG
2013.4.22「☆ホルモン剤(ピル)の使い方でAMHが半減?」
2013.5.14「☆体外受精前周期のピル(OC)のメリット•デメリット その1」
2013.5.21「☆☆ピル(OC)のメリット」
2013.6.25「ターナー症候群の妊娠」

ビタミンD
2012.10.19「AMHとビタミンDの関係 その1」
2012.10.20「AMHとビタミンDの関係 その2」
2012.10.22「AMHとビタミンDの関係 その3」
2012.11.2「ビタミンDの必要量は?」

男性ホルモン
2012.11.4「男性ホルモンは女性にも必要? その1」
2012.11.5「男性ホルモンは女性にも必要? その2」
2013.5.4「☆女性の男性ホルモン低下は卵巣予備能低下と関連」

生理周期
2013.6.30「生理周期によってAMHは変化します」

年齢
2013.6.16「☆☆☆AMHは年齢とともに低下しません⁈」

また、このようなケースも稀にあります。
2013.6.4「間違ってAMHが高く出る場合があります」