なぜタイトルを(1)としたのか。

それは・・・・・

数えきれないほどの辛い体験があったからですよーーーー!!!!!(涙)

今回ふと思い出した辛い体験その(1)は、飲食店での辛いお話。その前に前置きを↓ 

アナウンサーになると顔が名刺代わりになります。
良くも悪くも視聴地域では認知されるためプライベートがプライベートではなくなりますし、
一般市民=視聴者の期待や信頼を裏切ることは
ある意味、彼らの心を傷つける(ガッカリさせる)ことにもなるため、
プライベートでも常に周りを意識し、周りの人達をマイナスな気分にさせないように振る舞うように心がけます。
(私の見栄えが若干がっかり&マイナスだったのは割愛します笑)


どれだけ認知されてしまうかというと、
私が入社した放送局はどの番組も視聴率が良かったため認知も早く、
(視聴率平均18%等…あり得ない視聴率)

コンビニに行けば「釣りは初めてでしたか?」とレジの店員さんに聞かれ
(バラエティー番組の釣り対決で負けたのを見たらしいあせる)、

学生街に行けば「頑張ってください!」と元気な中学生たちから大きな声で応援され、

ショッピングモールのフードコートでご飯を食べれば
あっちの席から「TVで見るより小柄だよねー」とヒソヒソ声が聞こえ、
そっちの席からは勝手に写メを撮られる。

そんな毎日の連続です。

ちなみに、休暇中に地元に帰った際、一緒に歩いていた友人から
「その歩き方だと猫背になるよ」と指摘され、
プライベートでは、目立たないように下を向いて歩くのが癖になってしまっていることに気付かされたくらいです。

いや、自意識過剰とかいう問題ではないんですよ。
私みたいに、ミスコンやキャンペーンガールに無縁だった、
むしろ裏方や軽い引きこもり大好き人間がアナになると、こんな風になってしまうんです。

とにかく、いつも誰かに気づかれます。
有り難いことなはずなのに、根っこが華やかではない私はある時やや疲れてしまい、上司に相談すると
「プライベートでも局アナらしく振る舞わなければならないってことだ。
常に人から見られる商売ってのはそういうもんだ。」
と指摘され。

ちなみにこの人、リラックスするために秘湯に行っても浴槽の中で
「あっれー?!○○テレビの○○さんですよね?」と響き渡る声で騒がれてしまっため、
みんなが見ている中、隣のおじいさんの背中を流してあげたそう。
凄い・・・ベテランはやることが違います。休日は引きこもるのが好きだった私には無理ー!あせる


・・・これが前置き。長いですね、すみません汗

まぁ、とにかく、ありとあらゆる場所で「見られている」という十字架を背負って生活する。
それがアナウンサーですよ、と言いたかったわけです。

で、この前置きをふまえ、本題の飲食店での体験談ですが。


そのお店はメニューに値段が書かれていない、ちょっとツウな方が通う日本料理屋さんでした。
友人リポーターと一緒にそのお店に行った時のこと。

私も彼女も特にお給料が良いわけでもないですし、そのお店で散財する気もなかったので、
鯛のお刺身と出汁巻き玉子、あとは、
当時の私の出演番組のスポンサーである某酒造会社の焼酎を、お互いに2杯だけ飲みました。

1時間もいなかったと思います。

お会計を店員さんにお願いし、請求書を見ると・・・


2万円也!!!! ( ̄□ ̄;)ギャー!!!!


言葉を失いました。

たっ…鯛のお刺身…10切れくらいだったよね?ガーン
出汁巻き玉子も…10切れくらいだったよね?あせる
しょ…焼酎も一番ランクの低いやつを、にっ…2杯しか飲んでいなかっ…た…よね?あせる

こちらのパニックに気づいているのに、全く表情を崩さない店員さん…

つまり… もしや…ドクロ

「局アナは、その地域に住む人のために存在するよね?その地域の人をガッカリさせないよね?
局アナなのに、今ここでちょっとでも笑顔をなくしてごらん?
貴女と貴女のTV局の評判に影響するよ?店内にいるみんな、貴女を見てるんだよ?
人前で怒ったら損するのは局アナだよね?」

つまり、そういうメッセージなのか?? この請求書。

局アナの存在意義や弱みを掴まれ、それを利用されてしまったのか・・・分かりません。
かーなーりー不本意でしたが、もう支払うしかありませんでした。

ああ、そのお店の名前を出したい。
でもそれが出来ないんですよ、局アナは。
その場で反論したら周りで見ている他のお客さん達(当然彼らには請求書の中身は見えない)から偏った解釈をされ、
掲示板だの何だので
「●●って番組に出ているアナウンサーを見たけど無愛想、短気で性格悪かったよ」
等と言われかねない、悲しい展開を想像してしまったり。
今はもう時効なので店名以外は書いていますが、当時はその事実さえ言えなかった。
THE!泣き寝入り!!です。

後日、休暇で地元に戻った際に関東ローカルの番組を見ていると…

劇団○○りさんが
「○○県に行った時のことなんですけどー、
値段が書いていない日本料理店とはいえですよ、
数品つまんだだけで○○万円と請求書に書いてよこしてー、
芸能人は人前で文句言えないのをよく分かっててー」
と仰っている。

…あれ?その○○県って…

その日本料理店って……叫び


常に取り乱さず、視聴者に笑顔を振りまき、決して視聴者に怒りを見せない。
そんなことが常に求められるお仕事です、テレビの中の人はガーン 

まあ職業柄仕方ないのですが、TVに出る側は、実は社会的弱者なんじゃないかと感じた体験でした。

アナウンサーは、そんなに甘い汁ばかり吸っている訳でもないんです…汗この仕事。



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