宿からは伊豆半島を先端まで眺望できます。

0900チェックアウト。初めてマシオのご主人におめにかかり、元町港まで送ってもらう。




2日目は1日目とは逆に大島一周道路を北上。

選挙ポスター掲示板は相変わらず手書き。



大島一周道路をはずれ、山道へ。おいおい!こんな所に喫茶店があるよ。



この「茶小屋」、後で調べたら観光客お断りだそうな。ううむ。



ここがどこだか分かりません。こんなところをもはや荷物に過ぎない自転車を押しつつ歩いていると、自分はもしかしたら、中島敦『山月記』の李徴みたいに、虎になってしまうのではないかとの妄想に襲われます。

まあ、俺も口先では謙虚みたいなことを言っているが、実際には自らを恃むこと大だ。「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」で虎になっちゃうかもね。

森見登見彦『新釈 走れメロス』中の「山月記」を読んだときは、斎藤秀太郎(李徴に比定)のキャラクターがあまりにも私そっくりだったので、モデルは俺か?と思いました。そんなはずないけど。


第2日目の最大の目的地は「裏砂漠」。文字通り、元町港から見て三原山の裏側にあります。ということは、三原山を越えねばならない。

なんとか三原山山頂脇を抜け(本当はものすごく大変でした)、下りへ。

「あじさいレインボーライン」は憂鬱だ。だって長い長い下りなんですもの。てことは、帰りには長い長い登りになるってことだ。

でも、その名のとおりあじさいが癒してくれた。この時期でよかったよ。時期がずれていたら、ただの憂鬱な下り坂ですものね。

基本的には木々に囲まれた道なのですが、時々切れ目から海が見えます。

「ワナに注意!」
はまったのは俺だった。


レインボーラインを抜けても延々と続くアップダウン。

島内にはコンビにはない。大島の裏側(東側)には集落もほとんどなく、自販機もない。持参したお茶はもうとっくに無くなっていた。1200だが、食料もない。
これ以上はもう無理だった。裏砂漠まであと数kmだろうけど、これ以上は大げさではなく命に関わる。断念するしかない。
 
後で調べたら(遅いよ!)裏砂漠への道のりは思っていたよりずっと困難であるらしい。裏日本出身の私は裏砂漠を見ておきたかったが、断念は完全に正しい判断でした。

この続きは次回、『孤島のグルメ 復讐篇』で。




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