10月12日2200。仕事を終える。今年は2年に1度の東北巡礼の年だ。終業後も職場でぐだぐだと油断していたら、乗った電車が2305池袋着。手持ちの深夜バスチケットは2310池袋発。顔面蒼白。

だが、このまま大宮に行けば!2330大宮着。2350大宮発。



ククク。俺はまだ、負けてすらいない。

10月13日0555庄内観光物産館着。前日来、着替える隙がなかったので職場スタイルの半袖のまま。寒い。


それにしてもこの風景は……。ここが新潟の燕三条だといわれても、まあそうかもねと思ってしまう、典型的な「ユニクロ街道」。

庄内観光物産館から歩いて7、8分の「ホテルイン鶴岡」でビュッフェ形式の朝食。500円で食べられる。


私は人生のあらゆる場面においてその者の人格が表れると思っているが、私の手になる朝食はあまりにも盛りつけがひどすぎて写真が撮れない。

ここは、食堂の色調からしてどこかの公共福祉施設のように感じた。バスケットボールチームのちびっ子とそのお母さんが多かったこともそう感じさせた。

庄内藩は譜代の名門酒井氏が250年にわたって蟠踞した。天保年間、水野忠邦を首班とする幕府の「三方領知替え」の方針で越後長岡藩への国替えが行われるとされたとき、領民たちはこぞってこれに反対して強訴し、ついに方針を撤回させた。

領主が代わることによる新たな税負担や、国替え費用の転嫁を恐れたものという。

庄内藩の藩庁・鶴ヶ岡城は明治に廃され、現在その跡地には庄内神社や藤沢周平記念館が建つ。


藤沢周平記念館。

藩学・致道館の建物は現存する。が、私が到着したときは開館時間前だった。


致道館と鶴岡公園を挟んだところに致道博物館がある。

直言って全然期待しておらず、まあ念のため見ておこうかくらいの心づもりだったが、なかなかにすばらしくて感銘を受けた。各地からさまざまな建築物が移築されているだけでなく、内部にも歴史・民俗のわかる展示が多くなされており、もっと時間があれば、という印象だった。

旧西田川郡役所。


庄内藩主御隠殿。

田麦俣の民家。

酒井氏庭園。


私は庄内交通に聞きたいことがある。鶴岡駅着の庄内交通バスが1006で、羽越線の鶴岡駅発が1005とはどういうことか?

そんなことはJRに聞いてくれ、といわれるかもしれない。けだし正論ではある。

結局例によってレンタサイクル。俺にはこれしかないのか

それでも伊豆大島や信州東御に比べればまだ道が平坦だから良いかと思っていたら、とんでもなかった。向かい風が凄すぎて下り坂すらおぼつかない。ぐはあ!

田んぼの真ん中のバス停に「テロ対策特別警戒」。そう、テロへの警戒は怠ってはならない。レンタサイクルテロリストだっていないとは言い切れない。

そんなはずがないが、どうしても「ハエ女」に見えてしまう。

それはクマった。やはりテロへの警戒は怠れない。