12月23日。太地のカフェ兼宿「ニーチェ」で朝食。


そして出発。


4年前は「ニーチェ」で自転車を借りて那智の滝までの片道17kmを駆け抜けたものだ。当時のブログ記事を読むと、当時の自分がいかに驚異的なスピードで太地と那智を往復したかがわかる。あの頃は府中から渋谷や武蔵小杉にも自転車で通っていたからなあ。当時ほどの身体的自信はないので、今回は紀伊勝浦駅の観光協会で自転車を借りる。それでも那智滝までは片道10km。でも本当は、太地~紀伊勝浦こそは自転車で走りたいんですよねえ。本当にむやみやたらに風光明媚なのですから。

那智山は実はそれほど急な山道ではない。


4年前なら立ちこぎでクリアできたレベルだが、今は自転車を降りて押して歩かねばならない。

4年前同様、適当な場所に自転車を停め、熊野古道・大門坂を上る。


本日の魂の限界への道。



4年前はこの上の土産物屋に荷物をむりやり預かってもらったが、今回は紀伊勝浦駅のコインロッカーに預けてきた。経験が活きたね。とりあえず、じゃばらソフトでいっぷく。


大門坂の出口には「10万人の熊野詣」と表示された看板がある。後白河法皇が聞いたらきっと驚くだろう。「え!?今ってそんなに上っているの!?」というに違いない。

熊野那智大社、この後もさらに石段がある。


みなさんにはご理解いただけないと思うけど、私みたいな100kgを超える巨躯を重力に逆らって上げていくのって、相当な負担なんですよ。この上賽銭まで搾取されるとは。神も仏もないな!


熊野那智大社。ちょっと早いけど、もうこれが初詣ってことでいいよね。


巫女さんが無料のお茶を準備していた。こういうのは大事。ただし、「お志」って小箱もしっかり用意されていたが。


さすがの眺望。


お隣の青岸渡寺にもお参りして、いよいよ那智の滝へ。


那智の滝に行ったことのある方ならご存知かとは思いますけど、那智大社から滝に向かうのは、けっこうな数の石段を降ることになるわけですよ。




それは、帰りには同じ数だけ上るってことを意味するわけです。これが私を憂鬱にする。4年前にも、これはまだ体力のある今のうちしか滝を観ることはできないなと思いました。


ことば未満の声しか出ません。

帰り道は下り坂で自転車がとても気持ちいい。俺は堕ちてやるからな、どこまでも!あの滝のように!

途中で慰霊碑を発見。


そう、この大水害は前回訪問の後に起こったのでした。合掌させていただいたのは、決して形式的にではありません。

紀伊勝浦に戻り、昼食。


「桂城」はすでに評価の定まった店です。安心して入れる。

マグロ定食を注文。




安定の旨さなんだが、しかし陶板焼きの陶板にひくのがマーガリンというのはなあ……。そこはがんばってバターにしておいた方がブランドが守れると思うけど。


勝浦。さすがは港町ですね。