今日は、一年に一度は観たくなる映画「上流社会」(1956)です。グレース・ケリーがモナコ公妃になる前に出演した最後の作品としても有名ですね。


2年前に一度記事にしていますが、見直してみたらYouTubeの動画が見られなくなっており、その部分を修正したのと、文章も多少加筆、修正しました。


1956年 アメリカ
監督:チャールズ・ウォルターズ
出演:ビング・クロスビー、グレース・ケリー、フランク・シナトラ、セレステ・ホルム、ルイ・アームストロング

上流社会


1940年の「フィラデルフィア物語」(キャサリン・ヘプバーン、ケイリー・グラント、ジェームズ・スチュワート)のリメイクで、舞台はフィラデルフィアからニューポートに変更。


上流社会の令嬢トレイシー(グレース・ケリー)は結婚式を翌日に控えており、その取材のため雑誌記者のマイク(フランク・シナトラ)とリズ(セレステ・ホルム)がやってくる。

トレイシーのわがままに嫌気がさし、2年前に離婚していたデクスター(ビング・クロスビー)はトレイシーに対し、「人に対する思いやりを持たないと今度の結婚もうまく行かない」と諭す。

結婚式の前夜、酒の飲みすぎで正体不明となったトレイシーをマイクが介抱したことが誤解を生み、結婚式が危うくなるのだが・・・。



まさに上流社会を絵に描いたような作品。広大な敷地に豪華な建物、ダンスが踊れるフロア、贅を尽くした調度品の数々、プール、ベンツのオープン。そのどれをとっても我々庶民には手の届かないものばかり。

これらを見て「すごい!」と思ったあとは、ビング・クロスビーとフランク・シナトラの歌、ルイ・アームストロングの演奏と歌を楽しむ映画。特に当時を代表する歌い手であるクロスビーとシナトラのデュエットは貴重です。


この映画のため、コール・ポーターが14曲作曲し、9曲が使われました。名曲揃いなのですべて貼りたいぐらいですがいい加減にしろと言われそうなのでそれはやめにして厳選に厳選したものを貼っておきます。


まずはメロデイーを聞いただけで涙腺が緩む名曲中の名曲。ビング・クロスビーとグレース・ケリーがヨットの上で歌う"True Love"(トゥルー・ラブ)。



フランク・シナトラがグレース・ケリーに「♪君は素晴らしい~」と歌いかける"You're Sensational"(ユーアー・センセーショナル)。



ルイ・アームストロングが本人役で出演し6曲演奏しています。


オープニングとエンディングにおけるルイ・アームストロング・バンドの演奏。



"That's Jazz"(ザッツ・ジャズ)。
ビング・クロスビーの甘い声とルイ・アームストロングのしゃがれ声が絶妙なハーモニーで聞かせます。



予告編




蛇足ながら、ニコール・キッドマンが主演した「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」(2014)のオープニングで、グレース・ケリー役のキッドマンがベンツのオープンから降りてくるシーンが映りますが、これはこの「上流社会」を撮り終えたところという設定になっているのです。





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