今日は、オードリー・ヘプバーンの代表作のひとつ、「ティファニーで朝食を」(1961)です。
本当は「猫の日」である昨日アップしたかったのですが間に合いませんでした。
この映画、有名すぎるほど有名な映画ですが、実際にはどのぐらいの人が観ているのかとても興味があるところです。
今回は画像でストーリーを追いつつ、見逃しやすい、または意外と気が付かないこと、トリビア、豆情報について触れてみたいと思います。
しかし完全ネタバレです。これからご覧になる方はスルーをお願いします。
1961年 アメリカ
監督:ブレイク・エドワーズ
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード、ミッキー・ルーニー
まず主人公の名前はホリー(オードリー・ヘプバーン)。苗字はゴライトリー。ホリーはともかくゴライトリーは何だかごつい感じがしますね。
でもこれを英語で書くと"Golightly"なんですね(Wikipediaによる)。lightlyには色んな意味がありますが一番ぴったりくるのが"軽やかに"とか"軽快に"でしょうか。
つまり"Golightly"を"軽やかに行こう"と解釈するといい感じになりますね。
ホリーは"Holly"。女性の名前としてよく使われるようです。ロックンロールの歌手で"Buddy Holly"という人もいました。こちらは苗字ですね。
タクシーに乗ったホリー(オードリー・ヘプバーン)がやってくる。降り立つところはニューヨーク五番街にあるティファニーの前。ちなみにこの店のオープンは1940年。
ティファニーの前でクロワッサンを食べるホリー。たぶん飲み物はコーヒーでしょう。
変な日本人ユニヨシ(ミッキー・ルーニー)の部屋。
字幕では"ユニヨシ"となっていますが、Wikipediaでは"Yunioshi"となっているので"ユニオシ"でもよさそうですが。。
ここでは字幕どおりユニヨシとします。
ミッキー・ルーニーは往年のミュージカルスター。幼少時から舞台に立ち、タップもピアノも歌も何でもできるマルチな才能の持ち主でした。アカデミー賞授賞式では必ず司会者が「ミッキー!」と呼びかけ、客席の最上階からミッキーが手を振っていたのが印象的でしたが、2年前に天寿を全うしました。「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」(2014)が遺作となりましたね。
ミッキー・ルーニーの代表作は何かと言われれば返答に困ります。彼の主役で大ヒットした作品はないんじゃないでしょうか。
ルーニーはジュディ・ガーランドとともに「裏庭ミュージカル」と言われるミュージカル映画に多く出演しました。
その中から、のちに「雨に唄えば」(1952)で有名になる"グッド・モーニング"を歌った「青春一座」(1939)の一シーンをご紹介します。
ユニヨシと話をするホリー。
ポール・バージャック(ジョージ・ペパード)。アイビーで決めてますねー。もみあげが短いのがポイント。シャツはもちろんボタンダウン。
ネコちゃん、初登場。名無しのネコちゃんと言っています。
ベッドの脇にFASHIONSという雑誌が積み上げられており、その上に灰皿。靴が無造作に脱ぎ捨てられています。
ホリーとポールの初対面。ポールが電話を貸してほしいと部屋に入る。部屋にはテーブルがない。電話はどこに?
音がうるさいのでカバンの中に入れてあるという。
シックな装いですね。郵便受けの裏にはミラーが。ここで化粧直しをします。
ポールも室内装飾家の女性から援助を受けているんですよね。部屋の調度品が豪華です。これだけ豪華に揃えられるといいですね。
ホリーが階下から上がってきて窓から入ってきたところ。時間は午前4時半を指しています。
パーティーが行われていますが、部屋にはあふれんばかりの人が。。一体何人いるのでしょう。このあと、カメラは右のほうにパンをしていくのですが、ざっと数えてみました。
数え間違いがなければ35人でした。しかしそのあと3人の客が入ってきます。合計38人。ほかの部屋にも何人かいるかも知れないので数字はもっと多くなるかも。
そしてネコが一匹。
そしてこの有名なシーン。
謎の人物が現れて驚愕の事実が・・・。
ホリーはすでに結婚していた。謎の人物は彼女の夫で、テキサスで獣医と農業を営む。本名はホリーではなくルラメー。
切ない別れ。。
本当に殺風景な部屋ですね。テーブルはなく、ミカン箱にしては大きい箱。。。部屋の左隅にはカバン。この中に電話が入っています。右隅には大小3つのトランクが積んであります。これを見ると、"ボージャングル"を連想します。19世紀末から20世紀前半において黒人最高のタップダンサーと言われ、フレッド・アステアも敬愛したビル・ボージャングル・ロビンソンの階段タップは階段状に積まれたトランクを見て思いついたとされています。
「小連隊長」(1935)における階段タップ
二人でティファニーへ。
ティファニーの全景。
プレゼント用に10ドル以内で何かをと商談中。
電話のダイヤル回し。税込み6ドル75セント。ショウウィンドウの上に小さく見えています。
もっとロマンチックなものをということで、コーン・キャンデーの景品に字を刻んでもらえないかと提案するポール。それに対し、少々異例だけれどもと言いながら店員はそれを受け入れます。どういう文字を頼んだのでしょうか。しばらくあとに、出来上がった指輪が大写しになりますが刻印された文字を読み取ることはできませんでした。
やっぱりかなり殺風景。
図書館で本を読むホリー。
目に入る範囲では7冊の本を積み上げています。そのうちの1冊は「夢と希望の国 南アメリカ」。その本を読んでいる理由は、ブラジルのホセという人と結婚するからだという。パーティーに来ていた人物で牧場を持つ大変なお金持ちだとか。
1,000ドルの小切手。
ウォークインクローゼット。羨ましい限りです。
電報が部屋の前に置いてあります。それを棒の先に付いた尖ったもので突いて刺し取り上げる。この男性が結婚予定の相手ホセという人。笑顔はここまで。電報は悲報を知らせるものでした。
翌朝。雰囲気のある車が並んでいます。ポールがタクシーに乗ってやってきます。
「ジェット機でブラジルへ」と書かれたポスターの下で編み物をするホリー。リオに向かう前にポールを呼んだのです。
殺風景ですねー。
お別れの食事に出かけるふたり。
このあと警察に逮捕されるという騒ぎがありますが。。
ラスト近く。タクシーの中。リオ行きを思いとどまるようポールが説得しますが。。
タクシーが止まる。うしろに見えているのは質屋でしょうか。
ネコちゃんをタクシーから降ろす。
ふたりを見送るネコちゃん。
指輪を手渡し、タクシーを降りたポールを振り返るホリー。
そして追いかける。
追いつきます。
ネコちゃんを探してハッピーエンド。
本当は「猫の日」である昨日アップしたかったのですが間に合いませんでした。
この映画、有名すぎるほど有名な映画ですが、実際にはどのぐらいの人が観ているのかとても興味があるところです。
今回は画像でストーリーを追いつつ、見逃しやすい、または意外と気が付かないこと、トリビア、豆情報について触れてみたいと思います。
しかし完全ネタバレです。これからご覧になる方はスルーをお願いします。
1961年 アメリカ
監督:ブレイク・エドワーズ
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード、ミッキー・ルーニー
まず主人公の名前はホリー(オードリー・ヘプバーン)。苗字はゴライトリー。ホリーはともかくゴライトリーは何だかごつい感じがしますね。
でもこれを英語で書くと"Golightly"なんですね(Wikipediaによる)。lightlyには色んな意味がありますが一番ぴったりくるのが"軽やかに"とか"軽快に"でしょうか。
つまり"Golightly"を"軽やかに行こう"と解釈するといい感じになりますね。
ホリーは"Holly"。女性の名前としてよく使われるようです。ロックンロールの歌手で"Buddy Holly"という人もいました。こちらは苗字ですね。
タクシーに乗ったホリー(オードリー・ヘプバーン)がやってくる。降り立つところはニューヨーク五番街にあるティファニーの前。ちなみにこの店のオープンは1940年。
ティファニーの前でクロワッサンを食べるホリー。たぶん飲み物はコーヒーでしょう。
変な日本人ユニヨシ(ミッキー・ルーニー)の部屋。
字幕では"ユニヨシ"となっていますが、Wikipediaでは"Yunioshi"となっているので"ユニオシ"でもよさそうですが。。
ここでは字幕どおりユニヨシとします。
ミッキー・ルーニーは往年のミュージカルスター。幼少時から舞台に立ち、タップもピアノも歌も何でもできるマルチな才能の持ち主でした。アカデミー賞授賞式では必ず司会者が「ミッキー!」と呼びかけ、客席の最上階からミッキーが手を振っていたのが印象的でしたが、2年前に天寿を全うしました。「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」(2014)が遺作となりましたね。
ミッキー・ルーニーの代表作は何かと言われれば返答に困ります。彼の主役で大ヒットした作品はないんじゃないでしょうか。
ルーニーはジュディ・ガーランドとともに「裏庭ミュージカル」と言われるミュージカル映画に多く出演しました。
その中から、のちに「雨に唄えば」(1952)で有名になる"グッド・モーニング"を歌った「青春一座」(1939)の一シーンをご紹介します。
ユニヨシと話をするホリー。
ポール・バージャック(ジョージ・ペパード)。アイビーで決めてますねー。もみあげが短いのがポイント。シャツはもちろんボタンダウン。
ネコちゃん、初登場。名無しのネコちゃんと言っています。
ベッドの脇にFASHIONSという雑誌が積み上げられており、その上に灰皿。靴が無造作に脱ぎ捨てられています。
ホリーとポールの初対面。ポールが電話を貸してほしいと部屋に入る。部屋にはテーブルがない。電話はどこに?
音がうるさいのでカバンの中に入れてあるという。
シックな装いですね。郵便受けの裏にはミラーが。ここで化粧直しをします。
ポールも室内装飾家の女性から援助を受けているんですよね。部屋の調度品が豪華です。これだけ豪華に揃えられるといいですね。
ホリーが階下から上がってきて窓から入ってきたところ。時間は午前4時半を指しています。
パーティーが行われていますが、部屋にはあふれんばかりの人が。。一体何人いるのでしょう。このあと、カメラは右のほうにパンをしていくのですが、ざっと数えてみました。
数え間違いがなければ35人でした。しかしそのあと3人の客が入ってきます。合計38人。ほかの部屋にも何人かいるかも知れないので数字はもっと多くなるかも。
そしてネコが一匹。
そしてこの有名なシーン。
謎の人物が現れて驚愕の事実が・・・。
ホリーはすでに結婚していた。謎の人物は彼女の夫で、テキサスで獣医と農業を営む。本名はホリーではなくルラメー。
切ない別れ。。
本当に殺風景な部屋ですね。テーブルはなく、ミカン箱にしては大きい箱。。。部屋の左隅にはカバン。この中に電話が入っています。右隅には大小3つのトランクが積んであります。これを見ると、"ボージャングル"を連想します。19世紀末から20世紀前半において黒人最高のタップダンサーと言われ、フレッド・アステアも敬愛したビル・ボージャングル・ロビンソンの階段タップは階段状に積まれたトランクを見て思いついたとされています。
「小連隊長」(1935)における階段タップ
二人でティファニーへ。
ティファニーの全景。
プレゼント用に10ドル以内で何かをと商談中。
電話のダイヤル回し。税込み6ドル75セント。ショウウィンドウの上に小さく見えています。
もっとロマンチックなものをということで、コーン・キャンデーの景品に字を刻んでもらえないかと提案するポール。それに対し、少々異例だけれどもと言いながら店員はそれを受け入れます。どういう文字を頼んだのでしょうか。しばらくあとに、出来上がった指輪が大写しになりますが刻印された文字を読み取ることはできませんでした。
やっぱりかなり殺風景。
図書館で本を読むホリー。
目に入る範囲では7冊の本を積み上げています。そのうちの1冊は「夢と希望の国 南アメリカ」。その本を読んでいる理由は、ブラジルのホセという人と結婚するからだという。パーティーに来ていた人物で牧場を持つ大変なお金持ちだとか。
1,000ドルの小切手。
ウォークインクローゼット。羨ましい限りです。
電報が部屋の前に置いてあります。それを棒の先に付いた尖ったもので突いて刺し取り上げる。この男性が結婚予定の相手ホセという人。笑顔はここまで。電報は悲報を知らせるものでした。
翌朝。雰囲気のある車が並んでいます。ポールがタクシーに乗ってやってきます。
「ジェット機でブラジルへ」と書かれたポスターの下で編み物をするホリー。リオに向かう前にポールを呼んだのです。
殺風景ですねー。
お別れの食事に出かけるふたり。
このあと警察に逮捕されるという騒ぎがありますが。。
ラスト近く。タクシーの中。リオ行きを思いとどまるようポールが説得しますが。。
タクシーが止まる。うしろに見えているのは質屋でしょうか。
ネコちゃんをタクシーから降ろす。
ふたりを見送るネコちゃん。
指輪を手渡し、タクシーを降りたポールを振り返るホリー。
そして追いかける。
追いつきます。
ネコちゃんを探してハッピーエンド。