1986年 日本
監督:岡本喜八
出演:古谷一行、財津一郎、神崎愛、岡本真実、殿山泰司、本田博太郎、ミッキー・カーチス、小川真由美、山下洋輔、タモリ



1865年に南北戦争が終結。奴隷から解放された4人の黒人がアフリカへ帰るために船に乗る。

しかしその船は香港に向かうものだった。ひとりが病気で亡くなり、3人が残されるが、駿河沖で船が難破。3人の乗ったボートは駿河庵原藩の浜に打ち上げられる。


庵原藩の地下牢に押し込められた3人が取り出したのは見たこともない楽器。

トロンボーン、コルネット、クラリネット、破れたドラム。

そして3人はジャズを演奏し始める。曲は"メープル・リーフ・ラグ"。

これに音楽好きの殿様(古谷一行)が食いついた。

亡くなった黒人が吹いていたクラリネットを殿様が吹くと、これが見事な音を奏でた。日ごろから殿様は笛を吹いていたのだ(実際は中村誠一による吹き替え)。

瞬く間に琴、鼓、太鼓、そろばん、桶、三味線、横笛、尺八、洗濯板、子ども用の小さなピアノ、その他種々雑多なものを使ったジャムセッションが始まる。


設定が面白い。庵原藩というのは東海道を細長く占める藩のため、官軍と幕府軍が通る道になっている。それならいっそ両方とも通れるようにしてしまえというわけで、城の中に道を作ってしまうという奇想天外さ。


とにかく可笑しいしバカバカしい。ストーリーは一応あるものの、ほとんど関係なし。

ジャムセッションを楽しみましょう。

殿山泰司までこれに参加。使うのは恐竜の顎の骨。財津一郎は山鹿流陣太鼓。ミッキー・カーチスが現代の服装のままエレキギターで参加するかと思えば、最後はタモリがチャルメラを吹きながらラーメンの屋台を引いて現れる。ラスト20分ほどはひたすらジャムセッション。


音楽は山下洋輔が担当。彼自身も子ども用の小さなピアノを弾いて参加しています。


和楽器とジャズという、一見、不釣り合いなものを融合させているところが面白いのですが、正直、すべての人にオススメというわけにはいきません。

最低限、ジャズが好きな人。バカバカしくてもジャズが聴きたいという人にオススメします。



予告編






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