引き裂かれた心 | みえやえはたえ

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吐き出させて欲しい。


今日はいつもの占いの話じゃないの。


起きたら、6時で、なぜか実家の2F、私の部屋だったところにいる気がした。


1Fに、お母さんがいる気がした。


もちろん寝ぼけているだけで、本当は一人暮らししている今の部屋。


半分眠い、なぜか子供の頃の自分、そして本題。


「お母さんについて行こう。お父さんが嫌いなわけじゃない。でも、2人は別れる。私がしっかりしなきゃ。」


お父さんにも、お母さんにも、どっちにも甘えたい、どっちも好き。


どちらかなんて、本当は決めたくない。


でも、決めなければいけない。


私の心は、半分に引き裂かれた。


…。


……。


なんで、37才の今、思い出すのだろう。


今はお父さんとも、お母さんとも会える。


2人ともから、大事なしてもらっている。


でも、お父さん、お母さんがと私、3人で会うことはない。


なんでないんやろな。


離婚したから。


…。


……。


再び子供の頃の私が両親を見ている。


喧嘩ばっかりだったなぁ。


口論のうちは怒鳴り合いなんよ、私は見てるだけ。


親は子供がこんな話わからないと思っているやろう。


わからんよ、話題そのものは。


遺産がどうのこうの、名義貸しがなんとか。


子供の私にはわからんよ、でも、ひとつだけわかることがあるねん。


大好きなお父さんと、大好きなお母さんが喧嘩している。


そのうち酔っ払ったお父さんは、お母さんに暴力を振るった。


明確に殺意を持って、お父さんはお母さんを殺しにかかった。


お母さんは死ななかった。


子供の頃からカルシウムをしっかり取っているから、頭蓋骨が割れなかった。


後遺症は残ったけど。


別の日、ガス爆発を起こそうとした。


一家心中、今度は私も巻き込まれる。


ガスを撒くため、扉が閉められていく。


今日死ぬの?


お父さんが扉を閉める、私が開けようとする。


大人の男と子供の私では、力の差は明白だった。


ああいうときは、指を挟んでも痛くないのね、初めて知った。


3人で市役所に行く。


両親は離婚するため。


私は消えてなくなった戸籍を作るため。


手続きが、進む、そして、完了する。


市役所の喫茶店で、お母さんが「やっと終わった」と涙を流した。


私も気持ちはわからないけど、涙が出る。


お母さんは言った「お前が泣かないで。私がやったことが間違いに思うから。」


きっと、引き裂かれた心の悲鳴が、涙という形になったのだろう。


私は思った、というか決めた。


私がしっかりしなきゃ、お母さんについていくと決めたのは誰や、私やろ。


…。


……。


なぜ今も引き裂かれているのかなあ。


どちらにも甘えたいのかなあ。


子供の頃みたいに、親に抱きつきたいのかなあ。


わからない。


一つだけ分かること。


離婚したら、子供の心は引き裂かれる。