お金がない!

…という、現状。

そのなかで、変わったこと。

まず、異っ常~に食べ物(特に野菜と肉)を丁寧に扱うようになった。

以前なら”有機じゃない野菜は野菜じゃねぇ!"くらいに思っていたのが、今はどんな野菜でも「野菜として食べさせてくれて、ありがとう~。」と思いながら、少しずつ料理に使っている。

一パックのお肉は、分量に関係なくドバーっと全部使い切っていたのが、2~3回に分けて使うようになった。小分けしてラップに包み、冷凍庫にしまうときにひそかに感じる”慎ましさ”。自分のなかが静かに満ちていくような感覚。状況に反した、不思議な感覚。

昔はお店でも、迷ったらとりあえず全部買ってた。そんな時はいつでも、レジでお金を払う際、お金と一緒に自分が流出していくような、どこか不安定であいまいな感覚を覚えた。自分を垂れ流してるような感覚。買えば買うほど満たされない。それが、自分の意思で買うのをセーブしたその瞬間、自分のなかに、地に足がつくというか、何かしっかりしたものが蓄積されるのを感じた。それは意外な発見だった。

お金があると基本的に人に頼らなくて済むし、お金のありがたみもよくわからないから、人に感謝する機会もほとんどなかった。逆に、人に奢ることで妙な安堵感を覚えたりしていた。それが、今友達に「金ないんだよね~。」と言うと、食べ物をお皿から分けてくれたりする。それがなんだかちょっと、うれしい。実家から野菜が送られてきたりするのも、以前なら使いきれなくて逆に困ったなぁ…と感じたりしていたのに、今なら本気でありがたいと思える。

そういう、物の価値を実感として感じられることは、とても幸せなことで、それは心にとっての栄養だなぁと思った。


ひとの優しさに触れられたり、もののありがたさを感じられたり。それがこころを揺り動かす原動力になったり。やっぱりどういう状況にも神様の贈り物は含まれているんだなぁと、この世界の奥深い豊かさを感じた、今日この頃です。