2015年10月4日付


※ この記事はステロイド治療への切り替え記録となるため、以下に保存しています。
テーマ【ステロイド治療切り替え】




2009年7月某日、長年使用してきたステロイドとプロトピックが効かなくなり、ベリーストロングのステロイド、ストロンゲストのステロイド、プロトピックの重ね塗りでもどんどん、体が腫れる、顔が腫れる、どんどん人間離れしていくという状態になった。
直前に使用していたのはステロイドの注射。注射もほんの一時しか効かない。
脱ステを決断した。


確か、そのほんの数日前に地元の皮膚科で宮澤先生に相談した時はこんな会話をしたはず。


みぃ「このままステロイドとプロトピックが効かなくなったらどうしたらいいですかね?」
先生「薬を弱くするしかないね」
みぃ「?! 強くするんでなくて?」
先生「そうだね」
みぃ「もっと酷くなるじゃないですか?内服はどうですか?」
先生「使わない方がいいね」
みぃ「そうですか・・・。そうだ?!ネオーラルはどうですか?私はプロトピックが効くタイプだから効くと思うんです。」
先生「効くだろうね。最初は。でもやめれなくなるよ。」
みぃ「依存するってことですか?プロトピックとか依存しないって聞くんですけど」
先生「依存するよ。プロトピックも」
みぃ「副作用もなくて画期的な治療だって・・・。まさか、やめたらリバウンドするんですか?」
先生「リバウンドするよ。依存もするし副作用もあるよ。プロトピックにリバウンドがないというのは嘘だから」
みぃ「じゃあ、どうすればいいんでしょう?」
先生「薬をやめるしかないね。」
みぃ「?!脱ステですか?私脱ステだけは怖いんです。昔、家で脱ステして
もう絶対にやりたくないんです。」
先生「う~ん・・・」
みぃ「最悪やることになっても絶対に家ではできないです」
先生「札幌には入院施設がないけど、関西になら入院して脱ステできる病院があるよ」
みぃ「札幌にないんですか?そんな遠くにしかないんですか?」
宮澤「そうだね。昔はあったんだけど今は札幌にはないね」
みぃ「もう脱ステしかないんですか?私本当に怖くて怖くて。本当に怖くて。もうあれ、思い出したくもないんです。二度と脱ステはしないと決めているんです。」

※ 昔は札幌に脱ステで入院のできる病院があって、宮澤先生は開業前その病院にいたことがあります。


その後の会話は覚えていない。
最後はただひたすら、脱ステは二度としたくないし思い出したくもないと言いながら、効かないステロイドをもらって帰った気がする。


そして、家で脱ステについて検索。その日のうちにあんなに嫌だった脱ステを決意。
皮膚科に行き阪南中央病に入院予約を入れてもらった。
あれから、6年2ヶ月経った。
当初の予定よりずっとずっと長い時間がかかってしまって、自分で決めていたリミットが来てしまった。


ステロイド使用に至るまでの経緯や気持ちは前回書いたけど、この時も決断が早かったと思う。
半日で気持ちを切り替えた。
半日のうちにもみるみる体感は腫れて悪化が加速していって、迷っている時間が逆にもったいないと思ったから。


そして、決めてしまうと意外にも迷いも不安もなかった。
以前ステロイドが効かなくなった経験があるから不安がよぎってもおかしくないと思うんだけど、やっぱりステロイドなしの素の状態を6年間観察できたのは大きいと思った。


外部からの薬の影響がない状態で自分の肌や体調は、何に影響されてどうすると体調が維持しやすいのか、はっきりと確認ができたわけではないけど、少なくとも悪化傾向の時はどういう生活をしていか、このブログに記録が残っているし、回復のために何をしていたかも残っている。


気持ちを切り替えたからには、昔と同じ間違いをするつもりはない。
一般的な皮膚科医の言うような強い薬から弱い薬に切り替えていくということが、実際には簡単ではないことも分かっている。
薬の量と使い方だけでステロイドの「コントロール」とやらができるなんて甘いことも考えていない。


自分にあった生活をしなければ、薬で治らない状態になるかもしれない。
自分にあった生活や対処はまだまだしっかりと把握できていないというところが残念だったけど脱ステ中にやってきたことを続けていこうと思っている。


この日、主治医の先生にステロイドを使用する旨の相談をしてから、処方が決まるまでに、先生は何度か診察室を後にして一旦他の患者さんを診察してから戻ってきてくれて、私が納得するまで時間をとってくれた。
「副作用がおきないように考えないとならないな。さあ、どうしようか?」と言いながら最初の処方が決まった。


<ステロイド>
⚫️内服 プレドニン 5mg×3錠 を朝晩、3日間
⚫️軟膏 体 デルモゾール 2週間 (デコルテ、肩、腕、体幹全体、膝裏)
⚫️軟膏 腹部 ネリゾナ 1週間(肋骨部分と脇腹と下腹部)

<抗アレルギー剤>
⚫️エピナスチン 朝晩
⚫️ロラタジン 朝晩

(予定なので様子を見ながら変更する可能性があるとのこと)


当初は軟膏のみの処方でしたが、私が最初だけ内服で抑えるのはどうなんでしょうかと聞いたところ、3日間だけ服用することになった。
自分から言いだしたにも関わらず、内服の量にびっくりして量が多すぎないかと聞いたところ、1日2日ならそもそも使う意味がないとのこと。
また、1度の服用量を減らしても同様に意味がないと言われ、この処方に。


また、今の皮膚症状なら、本当ならもっと強いステロイドで抑えたいという気持ちもあるが悩んで抑えた結果この処方なので、これ以上は勝手に減らさないことと言われた。
そういえば、先生にしては珍しく「さあどうしようか?」「俺も迷ってるんだよ」と何度か言っていた。


私もステロイドを使うと決めたからにはちびちびと様子を見ながら薄く塗るとかいう気持ちは全くなかった。
でも、先生にとってはそこが一番心配だったんだろうな。
「絶対に途中でやめないこと。内服も軟膏もこの日数絶対にやめない、減らさない。最初はきっちり使うことが大事だから。塗る量は全身なら軟膏1本使うつもりで。」
と、何度も言われた。


ちなみに、薬を塗るのは腰から上デコルテから下の部分と、膝裏のみの予定。
今のところは。
脚は、脱ステ前からあまり酷くなく、薬もほとんど塗っていないのに、脱ステで一気に炎症が起こってパンパンになり、汁が流れて、深いひび割れが半年くらい続いたところ。
そして、顔は、この1年を別として、いつも最初に回復した箇所で運動が効果的だった箇所。


先生が言うには、
「体のステロイドが吸収されて顔にも回るのと、体が良くなると自律神経が整うことで全身症状が改善することも考えれる。それにより顔も良くなることが考えられるから、まず、薬なしでやってみよう」
とのこと。


ここで、「軟膏は吸収されなくて、塗った場所にしか作用しないなんて嘘だからね」と言われる。嘘がなくはっきり言ってくれてすっきり(笑)


だって、ステロイド塗ってない場所も思い切りリバウンドしたからね。
脱ステのリバウンドを体験すると自分の体で実感して分かることもあって、テレビや雑誌等の標準治療の到底納得いかない説明を聞いたりするとモヤモヤする。
こんなはっきりしていることに嘘をつくようなら、その人が力説する治療だって信用できないと思ってしまう。私だけ?


だから、宮澤先生の話には、嘘がなくはっきりしているところがやっぱりすっきりする。


薬の塗り方としては、基本的に、私は軟膏をワセリンで割らない。
昔からだけど、ワセリンが逆に痒くなるし、感覚的にも気持ち悪くてストレスでしかない。(同様に軟膏の基剤も刺激を感じるけど仕方ない)
一時期は紫雲膏で割っていたけど、今回はステロイド軟膏をそのまま使う。
そして、プロトピックも今は使うつもりはない。


ステロイドの使用方法以外で先生から言われたのは、おそらく私のアトピーは、アレルギーや食事による悪化ではなく、自律神経から来ているのではないかということ。
食事は、暴飲暴食やレトルト等の悪いものを食べなければ基本的には何でも食べていい。
それよりも、運動したり汗をかいたりして自律神経を鍛える方が回復するのではないかとのこと。


アレルギー検査では、食品も花粉もカビも一般の人レベルくらいの数値しか出ていない。
そして、びっくりしたのが、今回、先生が過去の検査結果を見てくれたんだけど、脱ステ一年前のIGEは一桁だった。
ちなみにアレルギー値を見る好酸球も規定値。


アトピーの炎症は、アレルギーでIGEが高くアトピーに影響している場合もあるけれど、アレルギーではなく元のIGEが低いのに皮膚の炎症から様々なものに過敏になっている場合があり、その場合はアレルギーが無くても結果IGEが高くなることがあるとのこと。


私は後者だから、ステロイドを使いながら、運動で自律神経を鍛えると薬が減らせたり自然に止めれるタイプかもしれないと言われました。
ただ、可能性の話だからゼロではないというだけで、やってみないと分からないということ。それもそうだ。


私自身も、ステロイドを使うと決断した時から、ただステロイドで抑えるというつもりはなく、同時に運動をして、岩盤浴等で汗をかき、脱ステ中にやって効果があったものは取り入れる気持ちでいた。
そうすれば、過去のような薬の効きが悪くなったり不安定な状態は抑えられるのではないかと思っている。


この日は、もう夜からステロイドを開始する予定だったので、ステロイド使用前の状態として、好酸球とtarcの検査をしてきた。
この検査結果は、おそらく、今後の参考にはなるんじゃないかと思っている。


脱ステからステロイド使用への切り替えは、そんな感じで自分でもびっくりするくらいに焦りも不安も動揺もなく、あっさりと終わった