…さんまは目黒にかぎる!
「目黒のさんま」という落語をご存知でしょうか。
とてもわかりやすくて、楽しい噺のひとつです。
まずは、目黒のさんまの簡単なあらすじを。
【目黒のさんま】
お殿様が遠乗りに出かけた時の事です。
ちょうど目黒のあたり、お昼時でお腹を空かせたお殿様の目に留まったのは、農家で焼いていたサンマでした。
家来に食べてみたいと伝えます。
家来は仕方なくそのサンマを買い、お殿様が召し上がった所、そのおいしさにびっくり!
すっかりサンマが大好きになってしまいました。
ところがお城に戻ると、サンマなどという下衆魚を食べることはできません。
ある時、親戚の集まりに出たお殿様、「なんでも好きなものをどうぞ」と言うので、「サンマを食べたい」と言いました。
親戚の者たちは驚きましたが、慌てて河岸へ行きサンマを用意します。
そして、強い脂でお腹でも壊したら大変と、蒸して脂を落とし、小さな骨もすべて取ってお殿様にお出ししました。
お殿様は、期待していたサンマと全く違ってまずいのでがっかり。
そして、家来にこう聞きます。
「このサンマは、いずれで仕入れたサンマだ?」
家来は答えます。
「日本橋の魚河岸で仕入れたサンマでございます」
するとお殿様は納得したという顔で一言。
「それはいかん、サンマは目黒にかぎる!」
※目黒はもちろん海から遠く離れた所。日本橋の魚河岸のサンマよりも、海から遠い目黒のサンマがおいしいという殿様の世間知らずの思い込みがおもしろいですよね。
その「目黒のさんま」から始まった、「目黒のさんま祭り」へ行ってきました。
JR目黒駅を降りると、すでにものすごい人!
駅職員も総動員です。
何しろ昨年は20000人以上が押し寄せたお祭り。
今年はメディアへの露出が増えたことなどから、それ以上の人出が予想されています。
なぜそんなに話題になるのか。
それは、炭焼きさんまが6000匹も無料でふるまわれるからです。
もちろん私も、そのサンマを頂くつもりでやってきました!
しかし、毎年2時間から3時間待ちと聞いていますので、多少気が重いのですが、ぜひおいしいサンマを頂こうと思います!
サンマを焼く煙が見えました!
でも、あそこにたどり着くなんて、まだまだいつになるのか見当もつきません。
今回のクエストは、みみみのごはん史上、最強で最悪の取材となりました。
私は最後に、おいしいサンマを頂くことができるのでしょうか?それとも…。
ここからは、時間を追って、ご紹介していきます。
最後までどうぞ、お付き合いくださいませ。
9:40 目黒駅前到着
ガードマンの方の、「まだまだずーっとずーっと先だよ」という言葉に不安になりながらも、とにかく最後尾の看板を探して歩きます。
歩いても
歩いても
歩いても最後尾は見えず。
何度も心が折れそうになります。
目黒駅から歩く事約20分 距離にして約1キロ強。
10:05 最後尾の看板を発見!!
10:40 花房山通りに並ぶ事30分 (並び始めから30分)
日陰が無いので、本当に暑いです。
でも、たまに涼しい風が吹いてくるので救われます。
係りの方から、「富くじ」を渡されます。
「福引き」と言わずに「富くじ」と言うあたりが、まさに落語の世界ですね。
この富くじの配布は、もしかして人数数えの為でしょうか。
食べられるのかな、サンマ。
先が見えず、不安なまま並びます。
11:30 都道418号線に出る (並び始めから約1時間半)
コンビニのサンクスがありました。
トイレを借りる人の列が出来ていました。
沿道には公衆トイレが無いので、そうなりますよね。
持参の飲み物が少なくなったので、補充。
そして、暑さに参ったので、ガリガリ君梨味を購入。
炎天下のガリガリ君は、神ですね。
コンビニで補充しなかった人たちが、暑さに負けて自販機に集中。
お茶や水はもちろん売り切れ。
残っているのは、見るからに喉が渇きそうなものばかり。
缶コーヒーとかね。
その後、数台の自販機がすべて売り切れ状態になっていました。
来年から行かれる方は、早めの補充か、持参することをお勧めします。
12:30 やっと「目黒通り」の文字が、案内板に出てきた! (並び始めから約2時間半)
並ぶ人たちの気持ちを少しでも和ませるためか、スタッフの方達がジャグリングを見せてくれていました。
ええと、私達みんなすでに疲れ果てていて、大きなリアクションがとれなくてすいません…。
一生懸命やって下さっているお気持ちは、とてもありがたく頂戴いたしました。
さんま・かき氷?
もう、突っ込む力も残っていません…。
12:45 熱中症?の方が救急車で運ばれる (並び始めから約2時間45分)
しばらくの間、日陰の中を歩きましたが、何しろ並び始めてからすでに3時間が経過。
みんな疲れのピークに達していました。
どうか、すぐに回復されますように。
13:00 ついに目黒通りへ!やっとサンマを焼く煙が見えた! (並び始めから約3時間)
有名な話ですが、目黒駅は、目黒区ではなく品川区。
なので、今日のこのおまつりも、品川区の商店街振興組合が開催しています。
サンマを焼く煙が見えて、ちょっと浮かれていましたが、実は本当の地獄はここからなのでした。
まず日陰がまったくありません。
主催者側から、「塩熱飴」が配られました。
阿波踊りが披露されました。
残念ながら私の位置からではほとんど見えません…。
14:30 行列は遅々として進まず。 (並び始めから4時間30分)
すぐ近くの人が、熱中症?で倒れて救急搬送。
このお祭り、危険すぎやしませんか。
たった300メートルくらい進むのに、すでに1時間半も経過。
炎天下のアスファルトの上に1時間半も立っていたら、気分が悪くなるのも当然と思います。
どうにかならないものか…。
目黒のさんま祭りには、岩手県宮古市から6000(ネットニュースなどでは7000)匹のさんまが無償提供されています。
その他に徳島県神山町から、すだち10000個、大根おろしは栃木県高林の辛み大根、炭は和歌山県みなべ町の備長炭などが提供されています。
そして、岩手県宮古市といえば、東日本大震災で甚大な被害が出ている場所。
昨年から、「がんばれ!岩手県宮古市!」とのメッセージを掲げて、募金活動がされています。
14:40 やっと割り箸とお皿をもらう! (並び始めから約4時間40分)
これで間違いなく、サンマが頂けます!!やった!!
しかし、ものすごい煙!!
ゴーグルしないと、絶対無理ですよね。
とにかく、そばにいるだけで胸が苦しくなるような脂を含んだ煙!!
その中に、さわやかな笑顔!!
すだち大使のおねえさんがすだちを乗せてくれました。
写真をお願いしたら、快く引き受けて下さってありがとうございます。
二人ともとってもかわいい!!
そして、新高屋さんのべったら漬けもおまけに頂いて!
べったら漬け大好きなんで、本当にシアワセ!!
14:45 やっとサンマを手にしました!! (並び始めから約4時間45分)
おいしいに決まってます!
最高のサンマを、最高の炭で焼き、最高の大根おろしに最高のすだちで頂くわけですからね!!
それに、ここまで約5時間かかってますもん!!
本当においしかったです!
皆さん、ありがとうございました!
せっかくなので、もう少し様子を撮らせていただきましょう。
すだち大使さん達は大人気。
みんなに写真をお願いされていました。
とにかくすごい煙!!
目の前の銀行は、まるで工事中の様に養生をしてありました。
それはそうですよね。
銀行に行ったら、焼き魚のニオイが充満していた…なんて嫌ですもん。
約5時間かかって頂いたサンマ。
とってもおいしかったです。
でも、いくら好きで並んだとはいえ、炎天下の5時間は本当につらかったです。
具合が悪くなる人が続出でしたしね。
みみみのごはん史上、最悪の取材でした。
私自身が救急車のお世話にならなくて本当によかったです。
来年行かれる方は、どうぞお気をつけて。
駅へ戻ったらこんなことに。
本当にお疲れ様でした。
ん?
目黒のSUNまつり?
気仙沼から新鮮なサンマ!
…いやいや、もう十分堪能しました。
勘弁してください…。
最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
ランキングに参加しています。下の緑のボタンを押して頂けると、明日からまたがんばれます!
アメーバピグの部活「ピグムービー制作委員会」から生まれたソロ☆プロジェクト。
ちょっぴり元気が出るショートムービーができました。
赤い風船は、アメーバピグの中のアイテムで、買う事によって被災地に募金ができるというものでした。(現在は終了)
たくさんのピグたち(人々)が、赤い風船を飛ばす姿は、とても感動的でした。
みんなから、赤い風船ともに「ファイト!」の言葉を送ります。
大丈夫 一人じゃないよ!
こちらからタイトルクリックで、4分弱のショートムービーが見られます。
ぜひご覧下さいませ。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
Radio ラジオ -勇気をくれたことば-」