12月1日(土)私は福興浜団の活動をお休みして
ボランティアで知り合った方に教えていただいた講演会に参加する機会ができたので
参加してきました。


日本家族研究・家族療法学会と災害グリーフサポートプロジェクトというところの共催で

【あいまいな喪失】と呼ばれるあらゆるものの喪失やその対象者に対するケアについて

ミネソタ大学のPauline Boss博士を講師に招き講演をしてくださいました。

東日本大震災後、家族を亡くされた方、行方不明の家族のいる方、
自宅や大切なものを亡くされた方、さらに福島は【放射能汚染】により家族が離れ離れの
生活をしている方がいます。

そういった方とその家族には特有な問題が生じるといわれているそうです。

Boss博士はそういった家族への多くの支援経験を持っていて第一人者と言われているそうです。

私はこのような講演会に参加するのはもちろん初めてですし
自分自身理解できるか不安だらけでしたし、お休みをしなくてはいけない
ということもあって散々迷いに迷って参加を決意して
講演会への参加申し込みをいたしました。

ところが私の予想を反して(主催者側もでしたが)参加希望者がたくさん
いらっしゃったようで私が申込みをした日の翌日には定員に達したと
断られた方がたくさんいたそうです。

約4時間の講演会でした。
【生きるすべを見失う時、あいまいな喪失の中にどのような希望を見出すか】
という内容であいまいな喪失の定義や状況や課題について
冊子にして参加者とともに見ながら講演を行いました

あいまいな喪失が完結するかについては不確かである。
何年もまたは、生涯にわたってそれが続く場合もある。


喪失ついては、愛する人を亡くした場合だけでなく、対象物(家屋や田畑)そして、
自分の生き方、生きる方向をなくした場合も含まれる。


本人が気づかなくてもこういった喪失もあるそうです。

そして

喪失から解放されたいと思う人ほど時間がかかるそうです。

聞き進むうちに
私の中では彼らの事を考えていました。
するとそこに書いてあることが彼らのまわりでもじっさい起こっていたと気づきました。

『悲しみについての治療の一つとしてピアグループ(同じ境遇や似た境遇を持つ人)とつながりをもつこと)』

彼らは外部の人(私も含めて)との関わりをもつことを
嫌がっていました、ところが日が経つにつれ
福興浜団として活動していくにつれ
各地よりいろいろな方が参加してくださり
自分と似た境遇の方とも出会う機会が増えたのです

決して慰めあったり分かち合うことはしませんが
どこか、何か小さくても希望を見出せたのではないかと
考えています。


こういった事が必ずしもいい事ばかりとは限りません
でもどんな些細なことでもお互いに何か希望が見出せるのであればいいことだと思います。

そして私が講演会に参加して思い、伝えたい事は

【あなたは大切な人、多くの物をなくしました。でも
素晴らしい出会いがありましたよね?家族ができましたよね?いますよね?】


皆で今を生きていきましょう!!

そして
とても難しい話で全部吸収とはいきませんでしたが
福興浜団のメンバーやそこに関わる多くの方の
心のケアに役立てる事ができたらいいなと思います。