ここ2年の間に色んなことがありました。
そうでなくても生きていくというのは大変なことなのに
未知のウィルス
根拠の不透明な制約
社会全体の重苦しい不安
その中で
「今生きていくのがしんどい」
「このまま続けても先がない」
「意味が無い」
という言葉をたくさん聞きました。
一部を除き、どのお仕事もそんな状況だったんだと思います。
特に自分はライブやイベントをメインの仕事にしているので
同業の子がどんどんやめていったり
活動休止したり、今はライブなんかやれない
って足を止めてしまったりするのを
何度も何度も見ました。
2021年の生誕ライブは本当に演者もお客様もドタキャンの嵐で箱の人にもびっくりされるくらい半分ワンマン状態で
もちろん普段のライブだって人なんかほとんど来なくて
何があってもといって来てくれる数名のファンの方にずっとささえられました。
「数人の前で歌ったってしょうがないじゃん」
「お茶引いてばっかりじゃ自分の価値を下げちゃう」
そう言う人もいて
それはその通りなのかもだけど
それでもなんでか、辞めようとは思えなくて
かろうじて通販やファンクラブやイベントの収入で生き延びて
もともと贅沢することに興味があるわけじゃないから苦しくもなかったけど
黒字になった分はとにかくレッスンとスタジオと楽曲と衣装と食費につぎこんで
2021年、何がしたかったのかわからないまま、とにかく歌い続けました。
最初から歌手とかアイドルになりたかったわけじゃなくて、
出てみる？みたいなノリで呼ばれたライブが楽しくて泣くほど嬉しくて、
それで色んなアイドルグループに誘われたり自分でチャレンジしたりして
でもどれもぜんぶ不完全燃焼で
やり切ったもう死ねるってとこまでできなかったことが悔しくて
気がついたらやめられなくなっていて
ひとりでなんて歌ったってほとんどの人が興味も持たないし
「歌が上手い子なんか掃いて捨てるほどいる」
「才能があったらもうとっくに売れてる」
「事務所がない中でやっても地上にもいけないし誰も見てくれない」
「歌では稼げないしコストしかかからない」
「体が強いわけじゃないからいずれキャパオーバーする」
わかりきってる論理なのに
どうしてもやめられなくて
ただただ歌うのが好きということがもう止められなくて
2022年から、ずっとやりたかった歌ってみたの投稿をはじめました。
2022年になる日に、
音源持ってる曲あったかなって
10年前に実家から家出する時に唯一持ち出した古いパソコンを開いたら、
当時機材もなにもない中で録音した歌ってみたのなりそこないのデータがあって、泣きました。
私はこんなに10年間ずっと歌がすきだったんだ
そのことに向き合えないまま10年も見ないふりをしていたんだ
ーー歌をやる理由よりやってはいけない理由の方が正論だから。
でもそれならしんでもいいから、
10年前の私に、ごめんなさい、もう2度と無視したりしないって約束しました。
それで毎月毎月4曲ずつカバー曲を練習して、
レコーディングして、
YouTubeに投稿しました。
もちろん再生数なんかそんなにあるわけないし
お金になんてなるわけもないけど
YouTubeにコメントを毎回書いてくれるファンに救われて
だんだんファンクラブでもみんな1000円もするプランにはいって応援してくれるようになって
それで続けられて、
2022年4月1日の生誕ワンマンライブはとにかく必死でした。
初めての100枚ソールド目標
初めての3ヶ月間毎日配信
2時間20曲フルコーラス
3着の衣装着替え
なんでそんなことをしようと思ったのかも今となっては分からないんだけど
その時はそれをやらないと気が済まないという精神状態で、
【METAMORPHOSE】というタイトルのそのワンマンライブは、
結果的に、100枚ものチケットがみんなにお迎えされて、たくさんのひとに見てもらえて、
普通のメジャーアイドルからしたら
100人なんてとても少ない数字だとおもうけど
私にとってはそのひとりひとりが
あまりにも大切で
私がいきていてもいいという許しのような出来事で
毎日、貯金が尽きたら生きれなくなるからそしたら死ぬという覚悟で
馬鹿みたいに時間もお金も歌うことばかりに投資して
それで私は今なんと生き延びていて
次の10月1日のワンマンライブを決めてしまって
毎月レコーディングと歌の投稿も続けられていて
そしてこれから声で生きていくということも決めて
本当に好きなことに向き合えていて
これから先もきっと、どうなるかわからないし
今応援してくれている人がいつ応援をやめてしまうかもわからない
けど、
歌うことは、
地上波に出れないから意味が無いのか？
全国流通オリコンに入れないと意味が無いのか？
何千人がライブに来ないと意味が無いのか？
歌ってみたが何万回も再生されないと意味が無いのか？
私は違うと思う
私は私と約束した
それが私の歌う意味で
これから先も、約束を果たしにいくだけで
同じような約束を果たせなかった人がもしいたとして
もし私の生き様をみて勇気が出る人がひとりでもいたなら
私の声や歌を聞いて生きていてよかったなと思うひとがひとりでもいたなら
それが私の目指すところだと思っています。
大きな夢を語れなくてごめんなさい。
私は私のひとりよがりな約束のために命をかけていて
でもそういうときにしかつくれないものってあると思うから
これからも応援してくれたらうれしいです。
できるだけ長くずっと、あなたといられますように。
7月1日に、10月1日のチケットが発売になります。
4月のワンマンは、弱かった私の変貌の物語でした。
10月のワンマンは、私の歌とのどうしようもなくこじれた恋物語。
【ダークサイドランデブー】
見に来てくれたら世界一の恋をあげます。
これからもがんばるね！
