山口県上関町で30年近く、原発の建設に反対し続けている祝島のことは、昨年7月に島を訪れて以来、再三再四書いてきたように思う。

此処で起きていることは、日本という国の在り方を問う問題である。

ある大規模開発に対して、数百人の住民が「嫌だ」と云っても、必ずそれをひねりつぶして来たのが、日本という国である。その最たる例が原発であり、国と電力界社とメディアは、権力と金の限りを尽くして「国民の理解」という名の「洗脳」を施す。選挙すら操作する。建設阻止活動にまつわるニュースは徹底的に排除され、それはほとんどの国民が何も知らないうちに、実行される。

僕らが安穏と都会の暮らしを享受しているアイダにも、中国電力の工事台船は、埋め立て作業の強制施行を狙ってはやってきてジリジリと境界線を押し広げて行く。この28年間そうしてきたやり方をひたすら推し進める。田の浦を守るバリケードも撤去されてしまったようだ。

20歳前後の若ものたちが、大学や社会に閉じ込められた人生をきっちりドロップアウトして、そこの浜で抗議活動に身を投じていた。心の底からケラケラとよく笑う子たちだった。青いビニールシートの屋根の下で僕が唄うと、みんなじいーっと聴いてくれてた。「変な唄」とかいいながら。

もう理屈や複雑な論理で何を語り尽くそうが、解決しないことをよく知っている彼らはピュアでシンプルな思いと言葉で問題に向き合っていこうとしていた。



彼らが8日前に山口県庁前で、ハンガーストライキを始めた。



浅間山山荘事件に結びつく、連合赤軍の稚拙で頭でっかちな論理と規則と総括と粛正よりも、
100倍かがやしい、現代の若者たちの訴えかけだと思うよ。
どーよ?

メディアの先や、PCの向こうや、携帯の先で
意を同じくしながらも、何故か彼らの純粋さだけが受け入れられない多くの大人たちの反応。

他人をイタい目で観る自分のイタさに気づいてほしい。

どれだけ想像力が欠如しているのか。
食べないことの苦しみと、それと引き換えに訴えている内容の貴さを。




バンドで身を切る様なライブしてのたうちまわって俺が何かを世間に問うていた20歳そこそこの頃。
今、同じ様な年ごろの彼らが、もっとずっと明確に、シャープに、現実を問うているよ。


「馬鹿じゃん」っていう反応も、ホント多いんだよね、こういうのって。
twitterとか観ててもね。

だがねしかし。

彼らは、賢い子たちだよ。

俺は知ってる。
会ったから知ってる。

あの田の浦の浜で、一夜を共にしたんだから。知ってる。のです。


エレキ、金、なかまたち。
凄いぞ!
びしばし伝わってるぞ!
ありがとう!




知ることから、始める。
それは、一日のたった5分でも10分でも、其の事に対して時間を割くということです。
待っていてもやってこない情報は、自分からDIGるしかないのです。

その一人の関心と行動が、間違いなく、唯一の地球の特効薬だと断言します。





東京・三軒茶屋にあるオーガニックカフェ・雑貨屋さん「ふろむあーす」の店主のブログ
「もう一週間が経ちました」http://ameblo.jp/fromearth1/entry-10782204191.html