飯館村に長谷川さんのような方が居たということを多くの人に記憶してもらいたいし、町内会や村や部落や集落の中で、一人の人間として自分はどう在れるかを、考えてみてほしい。
原発事故から11年が近づいているが、被ばくの実態は国や東電によってちゃんと調査されているとは思えない。データはあっても発表はしないだろう。そしてコロナでますます、うやむやになってしまった。「因果関係は特定できない」これはワクチンに始まったフレーズではない。放射能汚染について半世紀、世界中で使われ続けてきたIAEAと広告代理店の生み出した必殺のキャッチフレーズだ。
原発政策を米国から授かったのは中曽根元総理ら自民党の中核政治家であり、福島原発の海抜5メートルの緊急電源については国会でも指摘があったのに無視し続けたのは安倍内閣に至る自民党の政権であり、その後の健康調査や賠償において被ばく者に全く寄り添ってこなかったのも自民党の政府と、そこに癒着した経産省はじめとする省庁の体質である。
流石にこれを選挙で民意として問えないのなら、
これまで通りマスコミの一時的な日々の洗脳報道に踊らされてまた取ってつけたような「それらしき」理由を植え付けられてその場凌ぎの偽りの安定を選んでしまうのなら、
この国は本当に終わってると思う。
忘れないでほしいのは、あなたがお気に入りのそのニュース番組もキャスターも、バックにはロイヤル株主がついていて、彼らに有利な情報だけが流されていると言うこと。それらの情報が、常に何かしらの意図を持って流されていることや、ニュースのたびに株価が動いている現実の構造に、気づいてほしい。
大地も民も搾取する前時代的なマツリゴトを敢行してきた自民党の世を何十年も看過する気長さがあったのだから、よちよち歩きの連立新政権を10年は見守り、関わっていくくらいの事はできるはずだ。現状の完成度を語ってもしようがない。未完成でも変化の可能性のある方に賭けるしかないと思う。
もちろん自民党だけでなく省庁にも野党にも、他国の企業であったり、国際的な権益層のロビー活動(や圧力)を受けて動く政治家たちはいるので、政権が交代したとしても、そこを見抜く眼力がメディアや国民に求められることに変わりはない。
この衆院選できっちりと与党に原発事故からこの10年の落とし前をつけさせられるかどうか、という大切な選挙なわけだが、何かが起こりそうな雰囲気は今の所ない。
与えられたコンテンツで一時的に盛り上がってどうにかなる問題でもないから、ただ気づいた国民が静かに然るべき方向に投票すればいいのだが。
ほとんどの各選挙区、比例区に、選択肢は確かに存在しているはずだから。
選挙システムの改変(集票システムの信用担保含めて)や、直接民主主制への移行の話だって、政権を(声が伝わる)意中の人たちが取らなきゃ始まらないっしょ。
(森住卓さんのFB投稿よりの引用です)
森住 卓
飯舘村の長谷川健一さんが亡くなった。
福島第一原発事故で村が汚染していることを役場職員から報告を受けた村長は口外するなと言い、村民に汚染の事実を知らせなかった。
当時、前田地区の区長をしていた長谷川さんはその事実をいち早く知ると、地区役員を召集し、こどもを外に出すな、外から帰ったら玄関で上着を脱ぎ、うがいをし、手を洗い風呂に入って身体を洗えと指示した。
長谷川さんは村内11軒の酪農家のリーダだった。
停電で搾乳した牛乳を冷却できない酪農家に発電機を貸し出した。その後牛乳は放射能汚染で出荷停止となった。
毎日、搾乳しなければ牛は乳房炎を起こしてしまう。だから売れない牛乳を搾り続ける。搾った牛乳は畑に掘った穴に捨て続けていた。
この写真は長谷川さんが毎日捨て続けた牛乳(2011年4月16日飯舘村)カラスたちが畑の周りの森で牛乳の投棄作業が終わるのを待っていた。
事故からひと月後、全村避難が発表された。
その間村民は重大な被ばくをしてしまった。
酪農家は廃業を決め、長谷川さんは「村の牛の処分と住民避難が終わってからだ」と最後まで村にのこっていた。
仮設住宅の入居先を決めるときは前田部落がバラバラにならないようにまとまって一ヶ所にと、避難後もコミュニティーが壊されないように尽力した。
被ばくを軽視し、大丈夫としか言わない行政、御用学者には手厳しい批判をしていた。
国と東電への損害賠償では村民の半分をまとめADR(原発事故損害賠償)の先頭に立った。
ずっと、闘い続けた長谷川さん安らかにお休みなさい。
ご冥福をお祈りします。