Q:Amazon Musicとかで聴いたら、洋平さんにロイヤリティって入りますか?

 

という質問が来ましたので、お答えしました。

 

A:犬式の正規の作品なら入ってくるよ。ただ無料(定額)配信のspotifyとかAmazon Musicは(いわゆるサブスクというやつですね)、CDと比べたら利益率は下手したら1/1000以下。一回聞いたら1円とかじゃないかな。(曖昧な数字だけど。)

 

youtubeみたいな感じだね。100万回再生したら、数十万円入ってくる。みたいな。

 

CD1枚買ってくれるのは、1000回のサブスク視聴に匹敵する応援になるという事です。

 

それでも配信の方は、作品をたくさん出して積もり積もっていくと毎月バカにならない金額が入ってくるようになるのも事実です。また、配信における視聴回数は公開されているので、アーティストの評価には繋がりますね。サブスクで広く聴いてもらって、ライブに来てもらう、というのが今の利益構造の主流かもしれません。ただ、それすらも崩れつつあるのがコロナ後の世界です。

 

業界のトレンドとしては、今はマテリアル商品に関してはCDは衰退してむしろレコードの方が主流となりつつあります。コアな音楽ファンは、レコードを買ってくれる人が多い。

レコードやテープのようなアナログ音源は、アンプやスピーカー、プレーヤーなど視聴環境を整える必要がありますが、そうした環境も含めて、アーティストの意図するハイクオリティな音質で楽しめるのが何よりの利点です。

 

ただ、レコードやテープは生産にかかるコストがCDと比べると数倍高いため、利益率、という意味ではいまだにCDが圧倒的にアーティストの収入に繋がるのも確かです。

 

とりわけ、過去作品含めて、CDの在庫もそろそろ売ってしまいたいのが多くのアーティストの本音だとは思います。短期的、直接的なエネルギーとしてはCDはまだバカになりません。CDたくさん売って、なんとかレコードをプレスする費用にしたい、そんな思いを持っているアーティストも多いのじゃないでしょうか。

 

夢を売る商売、的な観点から、あまりこうした内情は言わずに活動してるものですが、時代が時代、ご時世がご時世なので、開陳してみました。

 

本意としては、CD(レコード、テープ)買って欲しい、ってことになります。あとは、Teeとかその他のグッズ物販ですね。

 

ジャニーズなどのようにファンの購買意欲が高いアーティストは、利益をしっかりと上げることでスタッフを増やし、多方面に活動の領域を広げたり、さらなるファン獲得に力を注ぐことができています。「応援」の質が高いと言えます。

 

「推し」っていう言葉がありますよね。それで応援するアーティストの社会的影響力が増すことで、ファンにも自分の事としての達成感が得られる構造です。

 

時代を遡れば米国を代表するジャムバンド、グレートフルデッドもそうですね。ヘッズと呼ばれるファンたちが世界中にいて、ライブ動員も高く、さまざまなプレミアムグッズを収益に繋げることで影響力の拡大に成功しました。彼らのビジネスモデルは、その後の多くのロックバンドに影響を与え、「デッドのビジネスモデル」として学問のジャンルにもなったほどです。デッドの特徴としては、得た利益をいろんな形でファンに還元することを重視し、さらにいい音楽、さらにすごい体験、をヘッズと共に創出し続けていったことにあります。

 

本意としては「ライブ来てね!」「みんなで盛り上げてくれよ」って事ですね。エンタメの基本ではありますが。

 

ってことで、CD買って。

「買ってくれると嬉しい」とか「買ってくれたら幸い」っていうより、「マジで、買って」なんです。

 

僕達に社会を変革できるくらいの影響力、パワーを与えてください。絶対におもろいことやれるんで。

 

 

 

 

(前記事)

『CDが売れてくれると良いな。な、商店の事情。(存続の危機シリーズ2)』

https://ameblo.jp/miyake-yohei/entry-12760326959.html