リアルリフト:ウルセラシステム | 美容外科開業医の独り言

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週末は、たるみ治療機ウルセラシステムのセミナーにて講演でした。
治療方法や理論、具体的手技など含めて、お話しをさせて頂きました。

この機械、輸入代行業者の変更などでしばらく流通が止まったりと、国内ではまだまだ導入台数が少ないのですが、諸外国では非常に評価の高い機械です。
一番の魅力は米国FDA(厚生労働省のような所です)が唯一リフト効果を認めた機械であるということです。サーマクールをはじめ、従来の機械はリフトという承認が取れずにいたのですが、ウルセラシステムはこの難しい承認を取ったのです。そもそも承認が取れない理由というのは、リフトということに対する客観的評価が難しいからでもあります。フェイスリフト手術でさえも術前後の写真での変化が分かりにくい場合があります。これを機械の治療で客観評価するのですから、かなり大変な作業です。
当院でもこのためにモニターを募集して、顔面規格写真という、顎や額の位置を固定し、顔の傾きが生じないように厳密な写真撮影をして評価をしました。
初期の治療手技と比較して現在確立された方法では、リフトアップというのがサーマクールのような皮膚の引き締まりではなく、内部からぐいっと持ち上がるような印象で、頬が締まって肌の深部から張りが出ている印象です。
人の印象として、皮膚の引き締め感の方が分かりやすい部分はあるので、最近はサーマクールとの併用で、中から外から引き締めようという考えも出てきました。このあたりになると機械治療の限界にもなってしまいますが、どこまで手術無しで改善できるのか、です。

ウルセラシステムは海外においては著名な形成外科医、皮膚科医のユーザーが多く、先日の米国での学会でも非常に発表が多かったようです。
今年から来年にかけて、世界的にブレイクする治療法になるのかもしれません。