より良い結果を求めて:ニキビ跡レーザーとしてのCO2RE | 美容外科開業医の独り言

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新型のフラクショナル炭酸ガスレーザーCO2RE(コア)を導入して時間も経ち、長期的結果も分かってきました。先々月末にも一度ブログで紹介したのですが、その新しい機能と臨床結果に最近は惚れ込んでいます。

私の新しい「恋人」です。

このレーザーはデジタルの固まりのような機械で、ほくろ取りやイボ取りについては、均一に削れる上に、少ない熱発生で強いパワーという点で非常に優れています。
しかしながら何がもっとも良いかというと、フラクショナルレーザー機能として搭載されたfusionモード、これが秀逸です。
$美容外科開業医の独り言-CO2RE
上の図で、左側が通常のフラクショナルモード。右がfusionモードです。
中央部はフラクショナルビームになっていて、更にリング状に皮膚を削るのですが、これは微小なマイクロビーム(フラクショナルレーザーと同じ)で構成されています。
つまりフラクショナルレーザーの欠点でもあった削る力の弱さを解消し、アブレージョン(削り取り)という作用を持たせつつ、早期に赤みなどが回復するようになります。もちろん早期と言っても、通常アブレージョン治療は半年以上赤みが残りますので、それに比較したらということであり、2週間(出力・場合により~4週間)程度は赤みが残ります。
今まではピンポイントに強い出力でフラクショナル炭酸ガスレーザーeCO2を照射していたのですが、最近ではピンポイントにCO2REをfusionモードで照射することで、より角を削り平坦化を促すようにしています。eCO2とCO2RE、2種類のレーザーを組み合わせ同時に照射したり、もしくは強い凹凸にはCO2REのfusionモードを重ね打ちしたりと、ニキビ跡、リストカット痕や肌の凹凸に新たな治療方法が加わり、更に強力に変化を促すことができるようになってきました。

強い熱をもたらすことができるがダメージも強く、かつ取り扱いのやや難しいeCO2と、熱作用は調整でき、かつ広い範囲に適応がある、調整幅の広いCO2RE、今後どう使い分けていくのか、まだまだ検討が必要ではあります。
どちらか一つを選ぶことは難しいのですが、「結婚」するなら、何でもこなせるCO2REでしょうか....
もちろんeCO2とは付き合ったままで。