昔の自衛隊の医療訓練 | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

明日から韓国に研修です。ウルトラVリフトの新しい施術や、注射療法に関するものなど、幾つか面白いものを見てきます。
台風台風が来るようですし、帰れるのか?そして韓国は現在秋夕というお盆(満月満月)の時期。交通事情車は大変そうです....

たまには、美容と関係ない昔話を。
何度かブログに書いていますが、私は防衛医大卒業で、自衛隊の医官として衛生隊勤務経験があります。今はだいぶ組織だっているようですが、当時は医師の活用についてまだまだ試行錯誤だったようで、色々な経験をさせて頂きました。
特に私が勤務したのは当時日本唯一の機甲化師団とされていた北海道の部隊でした。
同級生の多くは自衛隊病院や駐屯地の医務室勤務でしたが、なぜか私は日本最強の部隊、最大の駐屯地で勤務となってしまいました。
もちろん普段は通常の診療病院が業務で、大学病院形成外科にも研究生として研修させて頂いていましたが、「演習」となると狩り出されました。多くの場合は救護支援といって、病人など出れば診察してねというものですが、年に数回本格的な演習がありました。
その内容は、
ヘリからロープ一本で降ろされ、山岳での救護活動を行うための演習、新月時に全く街灯のない懐中電灯も使わない作戦下での訓練(これは真っ暗闇とはどういうものか分かって面白かったです)。そしてヘリにて患者搬送をする訓練。特に米軍との合同演習時には、実戦さながらで、ヘリも凄く速く飛びましたし、医師であるCaptainも本当に軍人で、我々自衛隊医官とは大違いでした....

昔はPKOや災害派遣もなく、役に立たないが、いざという時の有事のためという訓練でしたが、最近では本当に必要になってきて、練度も上がっていると聞きます。
後輩など、PKOや災害派遣で沢山が活躍中で、誇らしい限りです。
普通にボランティアで医療支援するのも良いのですが、自衛隊は自己完結、つまり食事から移動まで全て自分たちの組織内でできます。実際に民間で、医師がただ現地に飛んでも、そのサポートをする組織がなければ救護活動は成り立たないのです。局所的な災害ならまだしも、大規模となると本当に自己完結というのは重要な事です。

私が受けた訓練、今思えば非常に大事な内容でした。
こんな事ができる美容外科医、一人くらいいても良いのでは?