顔やせの輪郭注射セミナー | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

本日は台風直下。予約キャンセルは幾つかありますが、この天候の中、来院される患者様も沢山いらっしゃいます。有り難いです。

昨日は顔やせの輪郭注射セミナーで講演でした。台風の接近中にも関わらず、全国から沢山のドクターに参加頂きました。
さて、最近ではこの手の薬剤が幾つか登場していますが、輪郭注射の本家本元、スペインsimildiet社の薬剤を用いた治療法について解説をさせて頂きました。
この輪郭注射、数回の注射で皮下脂肪が減少します。本家ではボディも実施をしていますが、セルライトの少ない日本人においては効果発現は軽微であり、その影響を受けにくい顔面が主たる適応です。
治療後の腫れが当日程度で殆ど生じず、赤くなったり痒くなったりも殆ど見られないために、従来の脂肪融解注射と比較して非常に受け入れやすい治療法です。注入後数日で、何となくすっきりとした感じになり、その後徐々に脂肪が減量してきますが、効果発現には数回を要します(詳細はクリニックサイトをご覧下さい)。
前々回のブログでもその作用機序などは軽く説明をしましたが、日本人に馴染みの少ないハーブ由来の成分を使用しており、効果効能について今までははっきりと解説したものがありませんでした。
今回のセミナーをするにあたって、本国よりその作用機序の詳細を内密に教えて頂き、また自身で調べ得た「西洋医学的な」効果効能をも加え、医学としてきちんと納得できる内容に仕上げることができました。この作業が非常に大変でしたが、セミナーで講演する以上は、参加されたドクターが納得できる医学的なプレゼンを作る必要があり、その役目を果たすべく時間を割いてきました。
詳細は医学的な内容が多いので割愛しますが、理に叶った作用機序であり、安全に効果が出るのであろうと考えられます。
脂肪融解と代謝亢進作用の二つを有するこの輪郭注射は、他の怪しい治療法と異なり、今後は徐々に我が国で受け入れられていくのではないでしょうか。
ただ、まだまだ検証していかなければならない部分もあります。

昨日は、このほかに水光注射の講演・実演と、「美容医療の基礎と考え方」なる講演もさせて頂きました。この話は今回初めてだったので、プレゼンもかなりの部分を一から作成、今後の美容医療がどうなるか、またどういった戦略をするべきなのか、クリニックタイプの違いも含めて自身の考えをお話ししました。結構この講演の評判が良く、嬉しかったです。



杉野先生と
今回一緒に講演した青山エルクリニックの杉野宏子先生と。

セミナー
杉野先生の御講演の様子。メソセラピーの理論と歴史の話は非常に勉強になりました。