ヒアルロン酸注入:シンガポールへ解剖のお勉強 | 美容外科開業医の独り言

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先週金曜と本日午前は休診し、シンガポールへ解剖の勉強に行ってきました。
日本で承認されているヒアルロン酸注入剤は2社あり、私はその中でガルデルマ社の技術指導医をさせて頂いています。今回は実際の御検体を使った解剖のセミナーがあり、勉強をしてきました。
アジア各国から100数十名の参加者。知り合いのDr.もいました。





初日はきちんと計算されたプログラムのもと、内容の濃い、日本では学べないような講義を受けて、2日目には実際に御検体に注入したあと血管や靭帯、筋肉などの位置を同定しながら安全性や有効性などを学びました。
自分の注入手技が実際には正しいのか、それをしっかり確認しました。難しい手技でも狙った層に入っており、パーフェクトの評価を頂き一安心。
リスクとして最も危惧される血管内注入については細かい解剖までさせて頂き、かなり詳細な事も理解しました。
解剖のセミナーとしてはかなりレベルの高いものだと思いました。

形成外科医は顔面外傷、ガン切除後の顔面再建などで美容医療の現場では絶対に見ることの出来ない血管や筋肉の走行を把握しています。これは生きた人体での解剖であり、このような実習でも習得は不可能です。美容皮膚科医や美容外科医ではなく形成外科医の最大の強みです。しかし今回は実際にヒアルロン酸を注入した上での解剖であり、また血管への誤注入を前提とした解剖もさせて頂いたので、大きな収穫でした。このような事は現在日本国内では出来ないので、仕事を休んででも行く価値があります。



今回、日本人参加は5名で、同じく技術指導医の衣理クリニック表参道の片桐衣理先生、ヤナガワクリニックの梁川厚子先生と主にご一緒させて頂きました。
参加前後の時間では食事などご一緒しました。



チリクラブで有名なレッドハウス。





シンガポールのフレンチと言えばles amis。間違いのない味でした。

もちろん出張RUNも。

さて、今回の出張で得た知識をもとに、さらなる注入技術の向上を目指します。