劣等感=コンプレックス??
「コンプレックス」という言葉は、
「劣等感」という意味でつかわれますが、
心理学ではちょっと違います。
正確には、劣等感は、コンプレックスのなかの1つで
劣等感コンプレックス
と、呼ばれます。
コンプレックス
コンプレックスは、心理学では、
情動によって彩られた心的複合体
という意味です。
なんのこっちゃ?・・・・・という感じですが、
これは、
心にできた芯のあるにきび
のようなもので、
それを触られると、敏感に強い情動がおこって、
心が揺さぶられる・・。。。。
と考えるとわかりやすいかもです。
↓ 「にきび」のつもり・・・・
普通のにきびは、触ると痛いですが・・・・
コンプレックスのにきびは、触ると、突然強い感情(=情動)が湧き上がります。
たとえば、何かに劣等感コンプレックスをもっていて、
それを他人から指摘されると
怒りの情動(=めちゃくちゃ腹が立つ)
が起こります。
例:「大きな頭ですね。」
「何か、文句あんのか~!ゥルラ~~~~!」みたいな・・・
この意味では、「優越感」もコンプレックスのひとつで、
優越感コンプレックス
とよばれます。
たとえば、何かに優越感コンプレックスをもっていて、
それを他人から指摘されると
喜びの情動(=うれしくってまいあがってしまう)
が起こります。
例:「クイズの回答、すごいですね。博学ですね。」
「いや~~、はっはっはっはっは・・・・
そうですかね~・・・はっはっはっは・・・
いやそのあのその・・・・・はっはっはっはっは
・・・・・いやいやいや・・!」みたいな・・・・
しかし、反対にその優越感コンプレックスを傷つけようものなら、
大変な怒りをかってしまいます。
たとえば、「今日のクイズは調子がでませんでしたね。」
「あなたね、たった1回のクイズで何がわかるんですか。
失礼じゃないですか。何言ってんですか、
まったくもう~。・
みたいな。
そのほかのコンプレックス
コンプレックスの種類はいっぱいあります。
心理学用語でないものも含んでざっくりと大雑把に書くと・・・
マザー・コンプレックス
=母親のことに関する事柄になると敏感に反応する。
同じようなのに、 ファザー・コンプレックス
シスター・コンプレックス
ブラザー・コンプレックス
エディプス・コンプレックス
=父親には負けたくないという対抗心
(男子がもつ)
若い頃、なにかにつけ、お父さんとガチンコする男性が多いのは
このコンプレックスのせいかもしれません。
エレクトラ・コンップレックス
=母親には負けたくないという対抗心
(女子がもつ)
男子ほど強くはありません。
メサイア・コンプレックス
=何が何でも他人を助けたいという心理
社会的にはとてもよい事です。
しかし、それで自分の生活がつぶれてしまっては、
結果的に、助けられる人も助けられなくなります。
ダイアナ・コンプレックス
=男性には絶対に負けたくないという女性心理
性差に甘えず、がんばるのはよい事ですが、女性性を捨てることとは別です。
カメリア・コンプレックス
=不幸な女性をほうっておけない男性心理
優しいひとですね。その「不幸」が自分に支えきれるのか、
真の愛情はあるのかどうか等など、
女性のためにもしっかりと自分に問いなおすことが
大切ですね。
とかとか・・・・他にもいっぱいあります。
ここで、ひとつ誤解のないように申し添えておくと、
コンプレックスがあること自体が問題ではありません。
コンプレックスの結果、日常生活に支障をきたしたならば
そのときには、そのコンプレックスをうまく統合する必要があります。
また、そんな話は後日に。
他人のコンプレックスとのおつきあい
わたし達は他人と話をするとき、友達付き合いも深まってくると、
相手のコンプレックスを察するようになります。
「彼に○○○の言葉はタブーだ」
とか、いう感じですね。
ところが、ときおり、自分の存在自体が、
ある人にとってのコンプレックスを逆なですることがあります。
ルックスの劣等感コンプレックスを、
何事にも努力することで補って来た人が、
同じ職場にいるルックスのいい部下に
「この甘ちゃんめ」とイライラしてしょうがないとか・・・
男性と対等にがんばることをモットーとしてきた女性が、
ラブリーでサクサクと仕事をする同僚の女性に対して、
その女性らしさが男性に媚びているようで気に食わないとか・・・・
特に大きな理由も無く、誰かに何かと常に眼の敵にされるならば、
だいたい、何かその人のコンプレックスを
自分の存在自体がゆすぶっている場合が多いです。
こんなとき、他人のコンプレックスにガチンコでお付き合いしても、疲れるばかり・・・。
その人がイライラしている原因は、
「私」にあるのでなく、「その人」の心にあるのですから、
いくら「私」が努力しても、ちょっとやそっとでは、
その人のコンプレックスは変わりません。
そんな人のために悩むのは、時間がもったいない。
それならば、サラリ、フラリと身をかわしながら、
飄々として受け流す方が、得策・・・・・と私は思います。
柳に雪折れなし
私の好きなことばです。
なんというか、他人とのおつきあいで、
がんばるところ、
がんばっても無駄だからテキトーにするところ
を見極めて、メリハリをつけることが大切かなーと思います。
心が疲れる方は、概して、真面目で几帳面な方が多いですが、
何でかなーと考えつつ、
コンプレックスの点から、思っていることをあれやこれやと書いてみました。
雪などと・・・季節はずれの言葉でケムにまいて・・・
スタコラサッサ・・
ではでは。