うつわの技法 | うつわレッスン

うつわの技法

今日のうつわレッスンは

『うつわの技法』です。



うつわの見かけの違いは、

陶器、磁器の違いや、土など材料の違いもありますが、

表面にほどこされている『技法』の違いが大きいです。



いろいろな技法を見てみましょう^^






【染付】

白地の素地に青で絵を描いたもの。


呉須や、酸化コバルトで描いて焼き上げると

青い色に発色します。

主に磁器のことが多いですね。

磁器の和食器の印象が強いです。





【飛びカンナ】

ろくろで素地を回しながら刃物を同じ場所で

反復運動させ、模様をつける技法。



大分の小鹿田焼、福岡の小石原焼、

九州の窯元に見られます。







【打ち刷毛目】

生の素地にたっぷり化粧泥を塗り、

それが乾かないうちに大きめの刷毛を当てて模様を描く技法。


こちらも、大分の小鹿田焼、福岡の小石原焼で見られます。






【鎬:しのぎ】

刃物で1本ずつ削っていきます。


これは湯呑みですが、

お皿の縁にもほどこされたりしています。







【面取り】


素地を面のように削る方法です。


とてもモダンな印象になるので

とても好きな技法です。





【スリップウエア】(Slipware)

生乾きの素地に化粧土で

模様をつける技法。



写真のものは、スリップウエアの中でも、

イッチン(ポン描き)と言われるもので

先の細いスポイトで絞り出して、

素地に線を描くことをいいます。



イギリスで生まれたスリップウエアは、

昭和の初め民藝運動を牽引した

バーナード・リーチや濱田庄司によって

日本に伝えられました。






【三島】

くぼませてつくる技法。

ローラーやスタンプでくぼませて、

その上に化粧土を流しかけると、

くぼみが模様のようになります。



『三島』と呼ばれる由来は、

室町時代末期(1550年頃)に

朝鮮半島から『粉青沙器』(ふんせいさき)とよばれる

茶碗が日本に入ってきました。


その茶碗の模様が、静岡県の三嶋大社の

三嶋暦(みしまごよみ・旧暦のひとつ)の文様に

よく似ていたため、『三島』と呼ばれるようになりました。

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技法は他にもありますので、

随時追加していきますね。




うつわ屋さんに行った時も

『あ、これは飛びカンナね』って

わかって嬉しくなったり、

お店の方と話がはずんだり。



技法の名前やつくり方を知ると

うつわを見る時、もっと楽しくなるし

じっくり見られるようになるかなと思います。



うつわの技法には、

一人の職人さんの修行の時間や

その技法が受け継がれてきた

長い月日がこめられています。



技法を知ることで、

『キレイ!』『素敵!』と思うだけでなく

うつわが作られた時間に想いを馳せることも

できるのではないかなあ。



うつわがますます、愛おしくなりますね^^



今日のうつわレッスンは

『うつわの技法』でした^^


みずたま雑貨店
http://mizutama5.com/



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