◇土曜 医師1名診療日
●6/22(土)午前
手島院長1名での診療のため、混雑が予想されます。
◇院長休診、クリニック休診
6月中の休診予定はありません。
ご不便をおかけし大変申し訳ありませんが、ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
シミ、ホクロ、イボなどの相談では、必ずこの
『ダーモスコピー』
という検査器械を用いて診察します。
すると、年に数回は
あ、これは悪性の皮膚腫瘍の可能性が高いな
と診断できるものに出会います。
ただ、こういう場合、患者さんは『シミ、ホクロ、イボの相談をするつもり』で受診したのであって
まさか悪性なんて言われるとは思っていない
ということが多々です。
そんな時にいきなり私が
「悪性の皮膚腫瘍です。大学病院を紹介します。あとはそちらでよしなに。以上」
とだけ説明したとして
果たして患者さんの理解が追いつくかと言えば、かなり難しいよねと思うのです。
動揺するでしょうし、いろいろと怖い想像をめぐらしてしまうかもしれません。
今の時代ですから、帰宅後にネットで検索して、必要以上に恐ろしい情報に行きあたってしまう可能性も十分あり得ます。
医者として一番避けたいのは、患者さんが
「怖いものに蓋」
をしてしまうこと。
色々調べたら、なんだか怖いことがたくさん出てきた。
先生は大学病院に行けと言って紹介状を書いてくれたけれど
大学病院は受診するのも一苦労で、時間もたっぷりかかるはず。
そもそも今はそんなに困っているわけでもない。
もう少し、様子、見ても...いいんじゃないかしら??
というような心の動きがあったとて、無理もないことです。
そんな光景が容易に想像できるので、私は可能な範囲で
『クリニックで悪性だと診断したその先』
のことも、それなりにわかりやすく説明するようにしています。
そもそもひとくちに『悪性の皮膚のできもの』といっても、急いで治療しないと心配なものから、それなりに余裕をもって対応しても問題となりにくいものまで様々です。
そのあたりのおおよその見立てもお伝えしつつ、さらに
紹介先の大学病院を受診したのちのざっくりとした流れについても、簡単にお話ししています。
もちろん、紹介先での対応が、私の説明した通りになる保証はありませんが
見通しがあるだけでも、患者さんにとっては安心材料になると思うからです。
(この辺り大きなズレがないように、ちょこちょこ大学病院勤務の先生にお伺いを立てたりもしています。)
「悪性かもしれません」
と医者に言われて、怖くないひとはいません。
怖いからこそ、治療を受けようというモチベーションにもつながるところだってあります。
でも、必要以上に怖がって、心身ともに過剰に消耗してしまったり、結果、受けるべき治療から遠ざかってしまうのは、健康上よろしいこととは思えません。
患者さんに「ちょうどよく怖がってもらう」。
その塩梅を調整するために、町医者としてできることをやりたいなと思う所存です
そんな感じの経緯で大学病院に紹介して、無事治療を終えた患者さんから頂いた、お礼の水茄子漬け。
美味しゅうございました。