このくらげのような、深海生物のような深基礎構築物に、たまげた人も多かったようですね。

私自身も、絵にしてみてあらためて軟弱地盤の恐ろしさを実感しました。



では、杭基礎じゃない方法、「浮き基礎形式」というもの、これは地下室を掘る深さが2.5メートルでは、機能上足りないんじゃないか?地下基礎や壁のコンクリート重量が大きいんではないか?という問題を検証していました。

 

じゃあ、もう他に方法ないのかよ!と、
ガイドラインをにらんで考え込む改造内閣からの声が聞こえそうです。

あるっちゃあ、あるんですがね。

ちょっと意外な材料です。

これやるしかないんかなあ。

https://onl.sc/Rh3XcCN 


発砲スチロールです。

これを基礎にする。

ええっ?発砲?
あのテレビ買ったり冷蔵庫買ったりしたときに箱の中に入ってるやつ?
子供や猫でも簡単に壊したり穴開けたりできるやつ?
そんなものが基礎になるんですか?



そう思われるでしょう。
 

基礎になるんです。
しかも、結構過酷な場所でやってます。


こんな崖地とか、
 


フカフカの盛り土の下とか
 

 

 

「EPS置換」というんですが、EPS(Expanded Poly-Styrol)は文字通り発砲スチロール。1972年にノルウェイの国立道路研究所が開発しました。


土木の世界では、道路や崖や軟弱地盤など、土の重量を下げたいところで結構つかわれています。

これ、やるのかなあ。

EPS置換工法は、道路や配管など特にインフラの基礎として現在ではわりと普通に使われています。

じゃあ、建物にはいけんのか?というと、EPS置換を建築基礎に採用している会社もありますね。

 

以下のように土木やインフラで大活躍している「EPS置換」発砲スチロールに入れ替える工法ですが、

 

 

唯一、懸念事項がある。

それはですね、地下水です。

地下水位が高いと、想定以上に浮き上がる。

その上に建物を建てるわけだから、沈んでもダメ、浮いてもダメ、という、
非常にシビアな構造設計を強いられることになります。


夢洲は地下水位どうなんだ?というと


まあ、ほぼ地面まで地下水位ありますから、
液状化リスク的に、ちょっと厳しいかと

浮き上がり過ぎるかもしれないし、沈むかもしれないし、
ちょうどいいバランスで、
工事から会期まで、今から2年間を、

走り抜ける必要があるでしょう。

SASUKEのように。

 

パビリオンの建設行為がアスレチック、SASUKEになってしまう。

 

これが、浮き基礎にするときの心配ごとですね。