万博のAタイプパビリオンの建設依頼を、
いくつかのゼネコンにしてみたんですが、
無理!って言われた件の続きです。


「橋が…、橋が、渡れないんだ…」
そう聞かされたとき、

なんで?

と思いました、だって立派な橋があるじゃん、と、知ってましたから。



夢舞大橋。

土木マニア、橋マニアの間では、垂涎の的、有名な橋です。

 

それは!ですね。

この橋は動くから!です。

ゴゴゴゴゴゴーっと、
タグボートが動かすからブルルルー、ポンポンポンかもしれませんが





この橋はですね、世界初の「旋回式浮体橋(せんかいしきふたいきょう)」といって、
今から20年以上まえに建設されたんですが、まあ凄い橋なんです。

 

なにが凄いかというと、実は、この橋は、橋に見えて橋じゃない。
橋脚は水に浮いているのです。
 



なので、なのか、三井造船がつくっています。


https://www.smcse.co.jp/construction/index02.html


このポンツーンってやつが、メガフロート、いわば舟です。
だから、橋じゃなくて、舟。

舟橋です。



いちばんわかりやすいのは、因幡の白兎ですね。



サメ(わに)が背中を浮上させて並ぶところを渡っていった兎のお話です。
このサメ1尾1尾が、ポンツーンです。

なので、夢舞大橋は動けます。

こんな風に、


 

動力をつければ、海上を自走します。

 

なぜそういうことになったか?といいますと、理由は三つほどあります。
まず、この立地です。
船の通り道になっているということです。
それで「可動橋」船が通るときに橋が邪魔にならないように動く、ことが必要になったんです。



そうした架道橋にもいくつかの種類がありまして…。



跳開橋(ちょうかいきょう)の代表が築地市場の脇にあった、勝鬨橋(かちどきばし)ですね。

 

昇開橋(しょうかいきょう、橋が昇ることで船を通す)で有名なものは佐賀県と福岡県大川市の近くにある筑後川昇開橋。

 

旋回橋(せんかいきょう)というのは、橋げたの上で回転できるようにしたものです。羽田旋回橋が有名です。

 

引込橋で有名なのが、青森のラブリッジですね。



といった、可動橋の中で、夢舞大橋は、さらに不思議な仕組みなんですよね。
 

 

つづく