先日の第1弾に引き続き、今回は『近鉄内部・八王子線』関連ブログの第2弾です。


 第1弾では、『近鉄内部・八王子線』の現状整理と存廃判断のタイムリミットについて書きました。

(参照)⇒http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11209058849.html


 今回は、『近鉄内部・八王子線』に対する市や市議会の取り組みについて書いていきます。

【市】
 市はこれまで、私鉄である『近鉄内部・八王子線』に対して大きな支援は行ってきませんでした。


強いて挙げるのであれば、駅の市営駐輪場の整備ぐらいです。


 『近鉄内部・八王子線』における市が設置している駐輪場の整備状況は以下の通りです。


・赤堀駅北自転車駐車場 100台 平成9年度

・日永駅前自転車駐車場 150台 平成14年度

・南日永駅西自転車駐車場 110台 平成元年度

・泊駅自転車駐車場 100台 平成20年度



 ただ、市が平成22年度に策定された四日市市総合計画第1次推進計画において、以下の支援事業が記載されています。


①車両更新台の補助


②西日野駅、内部駅の駅前広場整備



 ①は前回のブログで説明した様に、近鉄は平成27年度の定期検査を目途に6両の車両更新を予定しており、少なくとも10億円を超えるとされています。


 この車輌更新費を、国:県:市:近鉄=1/3:1/6:1/6:1/3という割合で負担することになります。


市は1/6の負担ですので、トータルで数億円程度の負担になるとされています。



 次に、②ですがこれは「西日野駅」「内部駅」の駅前広場(ロータリー)を整備し、駅の利用者を増やそうというものです。


 駅前広場の整備ですので、大がかりな事業になります。


土地取得の必要性もある事からこちらも数億円の事業になると予測されます。



 これら、2つの支援事業は当初、平成24年度当初予算に含まれるはずでした。


しかし、市はこれらの予算を平成24年度当初予算に含めず、見送りを決めました。


 これは、近鉄が『近鉄内部・八王子線』存廃の意思決定を平成25年度夏に発表するまで、廃線であれば無駄になるかもしれない何億円もの税金を投入することは出来ないという判断でした。



【市議会】

 市議会においては、これまで一般質問にて、問題意識を持った議員から『近鉄内部・八王子線』存続についての質問がなされてはいるものの、市側から議員に対する正式な説明の場は無かったと聞いています。


 また、『近鉄内部・八王子線』についてこれまで議会で正式に議論されたことも無いとのことでした。


 つまり、今回の議員政策研究会 総合交通政策分科会にて市議会で初めて正式に議論されたことになります。


 そして、今回の議員政策研究会 総合交通政策分科会の場で、『近鉄内部・八王子線』存廃に関する意思決定のタイムリミットが『平成25年夏』ということが明らかになりました。


 その中で、私はこれは四日市市の公共交通に関する大きな問題である為、存廃のタイムリミットまでの1年半の間に議員間でしっかりと議論し、市議会としての方向性を出していかねばならないと発言しました。


 

 今後は 『近鉄内部・八王子線』の具体的な収支分析や将来的な乗客数予測等の検証を行い、他都市の事例等を踏まえた上で、費用対効果も含めた存続か廃止を決めて行かねばならないと思います。


 存続であればどういった形で残していくのか、廃線であればどういった方法でこれまでの利用者の移動手段を確保していくのか、議論しなければならない事は山ほどあります。


 残り1年半しかないという事を全ての議員が意識し、必要な会議体を設け建設的な議論をしていくことが大切です。


 市議会においては、これからという段階ではありますが、平成24年度が当問題について重要な年度になることは間違いないです。


 皆様の関心も高い部分ですので、『近鉄内部・八王子線』の件については、適時ブログにて報告していきます。


よろしくお願い致します。