あの日を忘れない

あれから五年がたちました

なにをしたらよいのだろう

自分はこんなことをしていてよいのだろうか

そう思いつづけて五年がたちました

地震大国日本

今までもそしてこれからも

それから逃れることはできないでしょう

でも、あの日のそれは

今までとは違う

人災でもあったと思うのです

毎日のように繰り返される

福島の映像

もくもくと立ち上がる水蒸気

安全なはずのそれから

目に見えない危険なものが

留めようもなくながれてゆきます

正直いうと辟易していました

胃がムカムカして

頭がガンガンして

これ以上見せないでくれと

もう沢山だと

心底思いました



僕は三重県の出身です

三重県には以前

芦浜原子力発電所建設計画がありました

およそ40年の反対運動により

2000年には白紙撤回

その40年の間に

スリーマイル、チェルノブイリ

などの事故もありました



科学は万能

ウソつき!!

およそ人間の作り上げるものに

完璧なものなど存在しません

それは希望であり

またおごりであり

今しか見えない

見ようとしない

私たちの自己欺瞞です


もう一度、目を見開いて

今をそしてこれからを

見てみたいと思います

2011年3月11日

あの日を忘れない



森下庸之