昨日の地下ABEMAを見て思ったことをもう少し。

 

 

72時間ホンネテレビは、とにかく番組に出演してくれる人を探すのが大変だった。

砂金を探しているようなものだった。

(出演が)決まっていたのに、番組放送中に取り消しになった人までいた

(逆もあった。急遽出演決めてくれた人)

だから1組1組、ゲストが決まるごとにスタッフ全員大拍手だった、と。

 

通常じゃ考えられない異様な状態であの番組は走り出したのだと、あれから6年以上経って明かされる事実に胸が痛む・・・

 

と、同時に

そんな状況だからこそ、3人の苦境を救うべく

森くんは大事なレース中にも関わらず、番組への生出演を受けたのだと思うと、今改めて泣きそうになってます。

 

当時、ホンネテレビが放送されます、って告知されてから確か当時のTwitterで「番組でしてほしいこと(企画)」を一般に広く募集してた記憶があって。

無邪気なファンの方々が「森くんを呼んでくださーい」っていっぱいリプしておられたのを目にしたものです。

それを読みながら私は

「いやいやいや・・・無理だから。森くんレース中。しかもSGの!ムカムカ

と、スマホの画面に向かっていちいちツッコんでいたっけ。

いえ、私もついノリで「レース中だから浜松オートに中継出して」ってブログに書いた覚えはあるけど(苦笑)まさか本当にそれが出来るなんて思ってもみなくて。

 

ていうか

オートレースをちょっと知ってる立場からすれば

あんな形の生中継

あり得ないことだらけで驚天動地の大事件でした・・・滝汗

 

前にも書いたけど

各レース場ではオートレース普及のファンサービスの一環として

普段立ち入れない場所(選手のロッカーや走路内)の見学ツアーを実施することはあっても

あれだけの長時間(合計6時間以上)

あんなに色んな場所に、カメラ(と3人)が入っていたということ・・・しかも編集の利かない生放送で、ということに本当に驚いた。

その上あれは、SG日本選手権の準決勝の日ですよ。

オートレース界にとってすごく権威と伝統のある大レースの最中に

しかも、開催期間通して選手も関係者も一番ピリつく準決勝レースの日(優勝戦に進めるかどうかの瀬戸際)に敢行されたということが今でも信じられない。

 

もちろん

あの生中継を許可したのは、これを機に知名度、売り上げを向上させたいというオートレース業界側の思惑もあったことでしょうし・・・

どちらの側からも利害が一致したから実現したんでしょうが。

 

にしても、ですよ。

常々森くんは「日本一になってからみんなと会いたかった」と言っていて

テレビ出演の可能性も「現状では無理。絶対日本一になると言って出てきたんで、恥ずかしくてダメ」

ってずーっと言っていた人だから、まだその約束を果たしていないあの時期に、3人との再会を森くんが受け入れたことが、私には本当に意外でした。

のちに、日本一になってから出演したお正月のななにーでは

「自分からは行けないけど、みんなが僕の働く場所に来てくれるならそれは大歓迎、って思ったから」

と言ってたけれど

それは、半分本当で半分優しい嘘なんじゃないかと、私個人は思っています。

 

番組は72時間もあるのに、ゲストが決まらない。決まってもドタキャンされてスタッフが困ってる。

そんな現状を彼がどこまで知っていたのか定かじゃないけれど

かつて自分にされたことと照らし合わせたら、3人がどれほど厳しい逆風の中で新しい道を歩もうとしているのか、誰よりもわかっていたのだと思う・・・

自分だって、悲願の日本一への挑戦の真っ最中というめちゃくちゃ過酷な時なのに

3人の力になれるなら、とあの生中継を受け入れた森くんの漢気には本当に涙が出ます汗

 

そんなバックボーンを思ってこの並びを見ると、よけい泣ける。

 

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この日、森くんは彼らがレース場を後にするまでの数時間

夕方練習も、整備もまったく出来ませんでした。

そのことがどんな意味を持つのか・・・

この再会の翌日にオートファンの方が呟かれていたことを改めて紹介します。

 

 

いつもは負けても負けても諦めないで、その日のレースが終わったら即、整備に取り掛かって

次の日のレースのために時間の許す限り練習にも出る森くんが

あの日まったくそれが出来なかったこと。そして、翌日最終日のレースは残念ながら8着だったこと。

を思うと、それだけでもまた泣ける。

でもきっと、彼は何も後悔していないんだろうな・・・

↑のツイートにあるように「それが彼の心意気」だから。

自分のこと以上に、3人の新しい出発を心から応援したかったのだと思う。

そんな森くんから番組の最後にあんなメッセージ送られたら、そりゃあ普段泣かない吾郎ちゃんも泣くわよね。

 

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「慎吾ちゃん、つよぽん、吾郎ちゃん

浜松オートレース場にわざわざ応援に来てくれて、どうもありがとうございました。

3人が頑張って新しい地図に、新しい絵を描いているところが見れて、とても嬉しかったです。とにかく、これから、頑張っていきましょう。

ずっとずっと、NAKAMAだから。応援しています。お疲れ様でした」

 

この時は負けたけど、この3年後、彼が日本一になって、本当によかった・・・報われたよね・・・

そして、この日の再会は森くんにとっても「諦めかけていた夢(日本一)をもう一度本気で目指す」転機になったと言っていたので

本当に、大きな大きな意味のある日となりましたね。

 

 

人生って、何がスイッチになるかわからない。

もしも、ホンネテレビのキャスティングが誰にも邪魔されずにどんどん決まっていたら

ひょっとしてこういう形での4人の再会は・・・あったのか、なかったのか。

今となってはそれもわからないけれど

ただ、結果オーライだったからって、あの時期に地図の3人が受けた大きな圧力が正当化されることは絶対にないから。

それだけは、言っておきたいです。

 

不当な扱いをされても何も言わない3人の優しさに甘えないでほしい。業界の方々。

と、切に願っています。