鈴木おさむ氏の「もう明日が待っている」を読んでいる時に私の頭の中に何度も浮かんできたのはこの本でした。
「SMAPクロニクル」篠原沙里著
帯に「SMAP結成20周年」とあるように、2008年に出版された本です。
私が持っているのは初版本ですが、その後解散が決まった後に?そのことを加筆された版も出ています。
以下、Amazonの紹介文より引用
【1991.9.9のデビューから
現在までの全軌跡(クロニクル)。
5人(6人)の活躍・友情・危機・知られざる物語……
そして、彼らに励まされ続けてきた私たち。
伝説の放送、TV関係者の証言も盛り込みまとめられた
スマップと私たちの25年のすべて
■「あとがき」より
デビューから25年(結成から28年)という時間は、メンバー5人(6人)の時間であるとともに、ともに平成の時代を生きてきた、私たちの時間でもある。
SMAPとは、彼らと私たちが共有した場のことであると思うと、一方的に閉鎖されてなるものかという思いも湧いてくる。
この本は、SMAPという存在を、永遠に残しておきたいというファンの想いを込めた記録である】
著者の篠原沙里さんは精神分析の専門家であると同時にSMAPのファンでもあります。
そういう方がSMAPが生きてきた時代の世相を盛り込みつつ、彼らの言動を専門的視点で分析されている考察はとても興味深く、またファンとして納得出来る本でした。
いわば「外側」から俯瞰で冷静に見た「SMAP」が、「6人」が描かれているように思います。
(冷静、は冷たいという意味ではありませんので。念のため)
かたや、おさむ氏の本。
こちらはガッツリSMAPの「内側」
ずっと傍で彼らの伴走者のように走ってきた関係者だから知っていること、書けることがおさむ氏の目線で綴られているのでとても「情緒的」だなぁと感じました。
それが良い悪いではなくて
この二つの視点を読み比べると、見えてくるものがより深まる気がしました。
売れなかったデビューの頃、森くんの脱退、木村君の結婚…
両方の本には重なる項目もいくつかあるので、それらの「内」と「外」の対比が大変興味深いです。
そして
どちらを読んでも改めて思うことは
「SMAPは一夜にしてならず」です。
色々なことがあって、それらを乗り越えて、そしてSMAPは形作られていったのだとつくづく思います。
それはもちろん、奇跡のように集められた6人の持って生まれた素質、華、努力する姿勢、運…そういうものが融合したのが第一ですが
やっぱりそこに優秀なスタッフとマネージメントがあってこその稀代の、唯一無二のスーパーグループだったのだと痛感しています。
彼らを育ててくださったマネージャー(現CULEN社長)さんのこと、私は同じ女性としてだけでなく1人の人間として尊敬しています。
でもあんまりそういうこと大っぴらに言うとかえってアンチの反発を招くから、普段は心に留めていますけど。
かの事務所の心ない対応(現在進行形)を見るにつけ6人を単なる「商品」ではなく個の「人間」として向き合ってくださったことに感謝、唯々、感謝です。
6人が、今までもこれからも、どうか幸せでありますように…と心から願っています。