さてさて、最近ブログの内容が、あっち行ったり、こっち行ったりと、迷走気味でございます。
この傾向は、これから先も、どうなるか全くわかりませんので、ご了承ください。
今日はこれで3本目の記事ですが、今度はちゃんとした道具の話ですからね。
ここ数年来、頭の中に図面だけあって、製作の時間が確保出来なかったもの。
それは、基本回帰型高耐久ボードカンナ。
やっと、試作機1号が出来ました。
そもそも、市販のボード鉋は全て、鉋の基本性能として抜けている部分が多いので、使い勝手がイマイチなのである。
市販品にも一部採用されているが、裏はステン張りが基本。
面取り専用機にしてしまうと、コバの荒削りや裏逃がしに使えないので、溝幅は広いです。
広い理由はもうひとつあって、V溝タイプは刃先の同じ部分ばかり酷使してすぐに切れ止むので、ボード紙がめくれて仕事が汚いため、不採用です。
台鉋を扱うとわかりますが、刃先のビビりがあると駄目です。
仕込みの緩い鉋や、背馴染みの当たりが甘い鉋は、引きが重い。
刃先が抵抗で逃げるからです。
その点、カッターの刃は明らかに剛性不足なので、剛性のある薄鋼板を使って、刃先の1~2ミリ手前まで、背馴染みを設けてみました。(包み口と言った方がイメージし易いかも。)
あと、押さえ金の構造は写真に写らないので、省略。とにかく刃先をビビらせないことです。
ありあわせの金物で作ったので、不格好です。
あとは、カッター刃の交換がワンタッチで出来るようにすれば、もっと良いでしょうけど、今回はパス。
刃先の高さの微調整は、ネジで簡単に出来ます。
ウンチクはこのくらいで、早速、削ってみましょう。
写真は無いけど、ボードは、スパッと軽い。
で、ケイカル板。
しゅるしゅる~っと、軽く面取り出来ますよ。
この通り、綺麗な面が取れます。
ベニヤもやってみましたが、ラミナの繊維に直行方向と、平行かつ追い目方向の面取りは、一発で取れます。逆目方向は、面が荒れますので、出来ません。
ベニヤには適用部分に制限があるものの、一発でVカット出来ますから、普通の面取鉋よりは、仕事が早いです。あと、合板で刃を傷めて砥ぎ直すのは、余計な手間になりますから。
思った通り、ケイカル板には、良いですね。
たぶん、こうなんだろうなーと、ずっと何年も前から、思ってました。
刃先部分の基本構造が頭に浮かんでから、もう2年以上たったと思います。
やっと実験出来て、納得です。
やっぱり、普通の台がんなと、理屈は同じでした。
試作機は、接着部分の耐久性が不明な為、もう少し手元で耐久試験をした後、東海地方にお嫁入りする予定です。で、よろしいですよね。
h168さん、話が出てから、大変長らく、お待たせいたしました。
肝は刃先の部分だけなので、あとはお好みで適当に改造していただければと思います。
ではでは。