友人と別れる際のことだ。
あのね、
いつでも最終回って
続いてると思わない?
わたしは、そう、おもう。
電車のなかやバスの社内
学校、会社、デパート、
遊園地、東京タワー、
どんなところにでも
最終回は息吹きつつ、
みちあふれてる。
わたしは、そうおもうなあ。
すきだなあ、最終回――
ひとり、
影をぬうようにして
夜道を歩いて帰った。
心臓が高鳴るので
投げ出したいきぶんだった。
びしゃびしゃと、
月のひかりが、降っていた。
思えば
その日から
ブログを書き始めたのである。
月がしたたるみずのようにして、
部屋に浸水してくる。
すきだなあ最終回
と彼女の声が
きこえてくるので
わたしはペンをとろうとおもった。