バームバック『フランシス・ハ』。恋人とも親友とも別れなにをしてみてもなにひとつうまくいかない「ドジで不器用な」女性が街をうろうろする映画。ロメールの『緑の光線』にも似てて、いろんなことやってみるけれど映画が流れてる間はあなたにもわたしにもいいことがぜんぜんない、けれど、さいごちょっとだけあなたにもわたしにもよくはわからないがちょっとだけ光ったようにいいことが起こる、そんなかんじの映画になってる。映画ってなんにも起こらなくてもさいごちょっとだけいいことがあればいいんじゃないのか。